どうつくったのか分からない、他社にマネのできないモノづくりを実現したい。
子どもの頃のヒーローは、祖父だった。宮大工をしていて、釘を1本も使わず魔法のように何でもつくってしまう姿がかっこよかった。祖父みたいになりたくて、現場について行っては手伝いと称して見様見真似でものをつくった。すると、みんなが笑顔になるのが嬉しかった。何より、今までなかったものが、自分の手で生み出せることがおもしろくてしょうがなかった。「大きくなったら、ものをつくる仕事をしよう」。それは野間憲彦にとって、夢というよりは将来の決定事項であった。
高校は、迷うことなく工業系の高校