長寿命の電池を開発し、豊かなくらしづくりに貢献したい
猪股志織は、進路に悩んでいた。就職活動が始まってからも、自分にどんな仕事が向いているのか、分からなかった。彼女は、大学は先進理工学部に進み、前立腺がんの有無をバイオセンサーを使って診断する研究を行っていた。その学びを活かす理系職の道に進むのは自然な流れだが、文系職にも興味があった。子どもの頃から国語や作文が得意で、小説家を夢見たことも。大学で学んだ理系の知識と文章を書く能力を活かし、子どもたちに化学のおもしろさを教えるサイエンスライターや、理科の教科書をつくる仕事にもあこがれ