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“子どもごころ”を解き放つ。誰かの原体験になるパビリオンを目指して ~ユースプレスが聞きました!

パナソニック_ソウゾウノート

2022年7月18日。1000日後にせまった大阪・関西万博に向けてパナソニックセンター東京ではキックオフイベントが行われました。パナソニック パビリオンの建築家・永山祐子さん、2025年日本国際博覧会協会 機運醸成局長 堺井啓公さんをゲストに招いた本イベントでは、パナソニック グループ万博推進委員会 委員長の小川理子さんとのトークセッションやパビリオンの基本計画や外観デザインの発表がなされました。

▼イベントのレポートはこちら

終了後、永山祐子さんに対しユースプレスのみなさんによる取材会が行われました。

(プロフィール)
プレスセンターネット
一般社団法人共同通信社が運営する、児童・生徒らがさまざまなテーマを取材して理解を深め、新聞や記事を作成・発信するプログラム。これまでに全国各地で90回以上の取材会を開催、29都道府県の207の小中高校から延べ約2300人が参加し、835の新聞が制作されている。報道の意義を理解し、メディアを主体的に読み解く「メディアリテラシー」の能力を培う学び舎ともなっており、取材を通じ多様な人と積極的に対話し、総合的に考え、文章で表現する経験がえられる。今回は5名のユースプレスが取材会を開催。
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ユースプレスの記者と永山さん

取材にあたり事前に永山さんの作品を調べてきたユースプレスの記者たち。
早速こんな質問が飛び交います。

ユース: 「清春芸術村」で展示された永山さんの作品をインターネットで拝見しました。私自身も自然に近いところに住んでいて、暇があれば川に行き大きな石に寝そべっているのですが、そういった自然のなかで私が見ている光景が、その芸術村でも体験できるということに感動しました。そこで、自然との融合という観点で考えてみたので質問させてください。動物は花粉を運ぶなど生きる過程で自然と支え合っていると思うのですが、人間はどうなんでしょう。永山さんが建築をされるときは、どこまで自然と人間を融合させようとしていますか。

永山: そうですね。あの芸術祭の作品もそうですが、大きな建築を作る必要があるとき、たくさんの森の木を切らなければいけないこともあります。ならば作らない方がいいのか、というとそうではなくて、そこにたくさんの人が来てくれることを祈って「森と触れあう場所」として創造しました。自然をそのままにするため何もしない、という選択肢も場合によってはあると思います。けれど、何かを創る必要があるとき、どうしたらより“本当の自然”を感じてもらえるかを考えています。森を近くに感じるにはどういった建物構成がよいか、なるべく木を切らずに表現するにはどうしたらよいか、切った木はどのように使うべきか――。造るときにそういった工程をふむことで、できあがった建物を通じてより魅力的な森を感じ、その森を大切にしようと思う人たちが増えてくるかもしれない。建築というものが、人が何かに想いをはせるきっかけなったらいいと思っています。

熱心に話を聞く学生たち

ユース: 永山さんの作られた建築物からは風を感じます。ドバイ万博の建物、水の波紋も。風にもいろいろあると思うのですがご自身はどのような意識をされていますか。

永山: ありがとうございます。風はとても大事だと思っています。機械によって換気空調をする方法もありますが、それにはとてもエネルギーがかかりますよね。例えば日本の昔の建築は冷房がなくても暑い夏を過ごすための工夫がなされているように、風を感じながらうまく利用するというのは建築の昔からある大切な手法です。雨水の流れも同じです。雨が降ったらどのように水が流れていくのか。先ほどのお話にもつながりますが、自然環境のなかでどのように融合していくかという意味では、風も水も光も建築を考えるときに取り込む要素だと思っています。

永山さんの過去の作品のお話から、取材は徐々に大阪・関西万博のパビリオンの内容にせまっていきます。ユースプレスのメンバーからは、今回のパビリオンのターゲットであるα世代への想いについて質問があがりました。

ユース: 大阪・関西万博のパナソニックパビリオンをデザインをするにあたって参考にされているものありますか。

永山: パナソニックさんからのご相談を最初にきいたとき、私が元々考えていたことに近い印象をうけました。本格的に参画させていただくことになりさまざまな人がチームにかかわってそれぞれの考えを聞いて、案を考えていった結果、最初に描いたスケッチに近づいていったのがおもしろかったです。

建築には「こういうのがいいんじゃないか」というインスピレーションの面と、それを「どう成り立たせるか」というロジカルな面の2つの側面があります。いまパビリオンとして思い描いている形は実現していくためにたくさんのハードルがあります。私も今日発表することでプレッシャーを感じていますよ(笑)。できあがるその瞬間までずっと挑戦し続けていくつもりです。私自身少し高いハードルを飛び越えてみたいので、やったことのないことをやろうとしているんです。それはこわいことでもありますが、そこに挑戦することで違うものが見えるんじゃないかなというドキドキとワクワクがあります。大人たちもこんなに夢中になってドキドキしながら考えているので、そういう雰囲気も感じてもらいたい。みなさんに体験していただくものが「成功した部分」だとすると、その裏にはたくさんの失敗があって、そういったことをこれから乗り越えていかなきゃいけないと思います。そんな風にワクワク挑戦しながらつくったことも伝わると良いな、と思います。

パビリオン外観デザイン(2022年7月時点)

ユース: 以前動画でアートと建築についてのお話を拝見しました。動画内で「建築が人の動きそのものを生み出す」という言葉があり印象に残っています。今回はパビリオンの対象がα世代の子ども達ということでしたが、小さな子どもたちの動きを想定して建築を作るのは難しいことだと思うのですがいかがですか。

永山: そうですね。テーマとして「解き放つ」という言葉がありますが、子どもたちが本当に解き放たれて自由に動くと危険を伴うこともあります。このバランスがとても難しい。もちろん、より自由な空間を作りたいんですけどね。安全との兼ね合いは建築においてはいつも課題です。安全に子どもたちの自由な動きを引き出していくには何が必要か。これから試行錯誤していきたいです。

いまターゲットはα世代という話をしていますが、大人もみんな昔は子どもでした。すべての人が通り過ぎた時間。大人のなかにある“子ども心”にもリーチしてきたいです。全ての世代が持っている初心に対して、何を訴えかけられるようなパビリオンをソウゾウできたらいいなと思います。

若者たちからの取材に答える永山さん

取材の中では、「永山さんのように素敵なものを創造する方って普段どういうことを感じているんだろう、と思いました。今までの人生で印象に残っていることを聞いてもよいですか?」という率直な質問も。

永山さんは子どものころのエピソードをお話してくれました。

永山: 弟が学校で絵のコンクールに選ばれて新宿の超高層ビルへ行ったんです。上から差し込む光にとても驚きました。こんな建物があるんだと感じた私の原体験です。その後、海外の建築物などからもたくさんの衝撃を受けたけれど、子ども時代のあの感覚はいまでも鮮明に覚えています。

ユース: 永山さんが先ほどおっしゃっていた、大人の中にある“子どもごころ”につながりそうですね。

永山: そうですね。初心にかえるというか、大人も大人のふりをしているけど子どもになりたい瞬間もある。そんな風に、みんなが解放される空間にしたいと思っています。

▼ユースプレスのみなさんの取材記事は、以下からご覧いただけます!
ソウゾウノートではご紹介しきれなかったパビリオンへの想いについても紹介されています。ぜひご覧ください。

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ソウゾウノートでは引き続き大阪・関西万博に関するパナソニックホールディングスの情報発信をしていきます。お楽しみに!


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