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熱を伝える化学素材の、魅力を伝える発想とは⁉ テクノロジー×クリエイティブの意外な“親和性”

みなさん、こんにちは!
マテリアル(化学素材)を起点に未来の暮らしをソウゾウする「_and Material」では、テクノロジー、クリエイティブ、ビジネスなど、異なるスキルを持つメンバーが、互いに自由な発想を持ち寄り、イノベーションを起こそうとしています。
今回は、化学素材の展示会「マテリアル・マルシェ」で、羊羹のビジュアルでおなじみのグラファイト[ Curo ] の開発担当・鶴田さんに、クリエイティブとの共創についてお伺いしました!

マテリアル・マルシェについて、詳しくはこちら

グラファイト[Curo]について、詳しくはこちら

鶴田さんのお仕事は、グラファイトに他の材料をかけ合わせたり、新しい考えを導入したりして、より使いやすいように応用開発をすること。学生時代は、機械加工の研究が専門でしたが、加工技術の知見を買われ、グラファイトの発明者である大先輩と共に、2020年から開発に従事しています。

同年に、社内外の事業で広く活用される化学素材になることを目指して、グラファイトのブランディングプロジェクトが発足。
技術者の窓口として、鶴田さんとクリエイティブ人材の交流が始まりました。

テクノロジーとクリエイティブ、初のコラボ。「どうなるの?」と不思議だったけれど…

ブランディングでは、より多くの人に親しんでもらうため、グラファイトに「Curo(キューロ)」というペットネームを付けて、ロゴや紹介ムービー、イラストを制作することに。
ただ当初は「グラファイトは見た目が地味なので、ただ見ただけでは何も伝わらない」と、クリエイティブでどこまで魅力的に伝えられるか半信半疑だったといいます。
しかし、制作に関わるうちに、だんだん気持ちが変わっていったそう。印象的なエピソードを聞いてみました!

フィールドは違うけれど、モノづくりに真剣に向き合う姿勢は同じ

印象的なエピソードが2つあります。
1つ目は、紹介ムービーを制作するにあたって、クリエイティブ人材の方が門真の研究室までグラファイトの取材にいらしたときです。

というのも、丸一日、グラファイトを囲んで、写真や動画での見せ方や表現を「あーでもない、こーでもない」と熱くディスカッションしたんです。熱心になり過ぎて、クリエイティブの人が「例えばこんな画角で…」と実験室の床に這うように座りこむ場面も…!あまりきれいとは言えない(笑)床なのに!

2つ目は、「Curo」のロゴデザイン開発のときです。当時、まだ新入社員だったデザイナーの方から、数十パターンにものぼるデザイン案をご提案いただいて。プレゼンも、デザインのイメージに合わせ、ロゴの呼び方まで変える、大喜利のような楽しいものでした。グラファイトを、こんなに面白く表現してくれてありがとう!って、20年を超える会社生活で1番、打ち合わせで笑顔になりました。

これまで、クリエイティブ人材とはあまり関わってこなかったのですが、グラファイトと時に熱心に、時に楽しく向き合う姿を見て、「真剣にモノづくりをしているんだな」ととても感動して。

私たちテクノロジー人材と、クリエイティブ人材では、モノづくりでこだわるポイントが全く違います。けれど、同じ空間で、違うモノづくりを真剣に向き合わせる、熱い体験でした。

クリエイティブの「人目を惹く」チカラ

「クリエイティブの人は、人を惹きつける『着眼点と発想力』がすごい。化学素材を全く知らない人にアピールする時には、彼らの視点はとても大事です。」と話す鶴田さん。

先日も、制作した動画(英語バージョン)を展示会で流し続けていたところ、足を止めて見てくれる人が続出。「こんなに注目してもらえるのか」と、効果を実感したといいます。

グラファイト[Curo]紹介ムービーはこちら

また、グラファイトの活用アイデアをイラストで表現したことで、クリエイティブを使ったコミュニケーションの良さにも気付いたのだそう。

お気に入りは、ちょっとシュール(笑)な「猫と金魚」のイラスト

以前は、活用アイデアの例として、イメージに近い写真を見せていたんです。でも、写真だと『既に実現されているんだ』と思われてしまうこともあって。それがイラストだと、『未来に実現したいアイデアなんだ』と直感的に分かってもらえるんです。
まだ世の中にないモノについては、イラストが有効だなと実感して、クリエイティブと開発って相性がいいなと思いました。

お気に入りは、猫と金魚のイラストが印象的な、グラファイトの反磁性をインテリアで訴求するアイデアです。
また、国際宇宙産業展に出展した際にも、「月面×グラファイト」のアイデアイラストのおかげで、グラファイトを活かした未来のビジョンを皆さんに印象づけられたと思います。

親しみやすいクリエイティブで紹介した結果、技術者ではない人にも好印象を持ってもらえることも増えたそう。例えば、展示会を通して、これまで交流することがなかった、様々な業種からお声掛けもありました。
中でも、某スポーツ・アパレルメーカーとは、アイデア検討をはじめ、実際に検証モデルの製作なども行い、材料の新しい可能性を見つけることができました。

テクノロジー×クリエイティブで、未知なるレシピを求めて

クリエイティブ人材と、数々の共創を経験した鶴田さん。クリエイティブ人材が化学素材に関わる効果を語っていただきました。

技術者も思いつかなかった化学素材の「可能性」を発見できる

従来、技術者だけで開発を行っていた時は、グラファイトの特性や品質などに注目していました。しかし、クリエイティブ視点を加えて、様々なバックグラウンドを持つ人達と真剣に議論することで、化学素材が持つ潜在的な特徴や可能性に気づけると分かりました!

単に『デザインする』と言っても、見せる・惹きつけるだけではなく、アイデア出しからプロトタイプ検証まで、クリエイティブ人材との共創をひとつのサイクルとして運用できれば、化学素材の魅力を最大限に引き出せるのではないでしょうか。

最後に、鶴田さんに、今後、クリエイティブ人材と一緒にやってみたいことを聞いてみました!

クリエイティブプロデュースのリアル展示会で、更なる魅力発信を

テクノロジー人材も、展示会やフォーラム参加といった対外発表をすることがよくあるんです。そのプロデュースをやってもらえたら、もっと化学素材を上手くアピールできるのではないかと思いました。

また、開発中の素材で、全然違う用途の小道具などを作っておいて、『実はこんな形にも出来るんです』と素材の応用例を紹介してしまうとか、素材も紹介してしまうとか、試験的にやってみるのもいいですよね。展示会にはプレスの方もいらっしゃいますし、クリエイティブ人材の成果アピールにも繋がるのでは、と思います。

「グラファイトを見てもらえる機会が増えて、開発のモチベーションも上がっています。また、クリエイティブの方々は、次はどんな風に化学素材をどう料理してくれるんだろう!?とワクワクしています!」と話す鶴田さん。

テクノロジー人材とクリエイティブ人材のハングリー精神に火をつける「化学素材」。マテリアル(化学素材)を起点に未来の暮らしをソウゾウする「_and Material」では、異なるフィールドのプロフェッショナル同士が、日々熱意をぶつけ合っています。
「ちょっと面白そう」「この化学素材も、クリエイティブの力をかりたい!」という方は、一緒に取り組んでみませんか?

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