人を冷やしつつ、地球も冷やす
こんにちは。パナソニックnote編集部の串田です。
本日取り上げるCESセミナーは、2021年1月15日(金)13:50~14:30に開催された『暑さ対策から演出・除菌まで「新しいミストソリューション~Silky Fine Mist~」 -CES 2021 Panasonic in Tokyo-』です。
こちらのセミナーには、「学生団体おりがみ」から環境チームに所属する学生の方々が参加してくれました。彼らの感想とあわせてご紹介します。
「大義」を満たすソリューション
日本でも大きな社会課題となっている「熱中症」。夏には毎年ニュースでも対策を促す報道がなされます。このような課題に対し、くらしに寄り添う会社として何ができるのか。猛暑対策は人命にかかわる課題であり対策が必須です。パナソニックは、企業CSRの観点からも対策ソリューションを検討しました。
パナソニック株式会社 ミスト事業推進室の尾形雄司さんは、屋外空間での冷却方式について重要な点を以下のように語ります。
「一つ目は、その方式に大義があるか。ここでいう大義とは、社会課題であるヒートアイランド現象を助長しないことです。つまり、人を冷やしつつ、地球も冷やすということです。二つ目は、その方式に本当に効果があるかです。昨今、夏場になると外気温度で40度を超える日もあります。そのような厳しい環境下でもしっかりと人を冷やすことができるかが重要です。」
尾形さんの言う「大義」、つまり、ヒートアイランド現象を助長しない機器であることを満たすには、機器の廃熱量よりも発生する冷却能力が大きくなければなりません。「Silky Fine Mist」で採用している「ミスト冷却方式」という手法は、ミストを生成するために一定の電力を必要とするものの、ミストが生成された後は水の気化熱という自然現象をうまく利用することで廃熱量を上回る冷却能力を得ることができます。つまり、人を冷やしつつ、地球を冷やすこともできる。社会課題の根本にアプローチできる技術です!
「Silky Fine Mist」ってどんなもの?
「Silky Fine Mist(シルキーファインミスト)」は、パナソニック独自の技術で生成される直径約6μmの極微細ミストです。
6μm…。とにかく、めちゃめちゃ小さそうですが、一体どのくらいなのか想像もつきませんね。目安としては、霧の粒径が50μmなので、それよりもかなり細かい粒でできていると言えます。
ミストの粒径が大きいと、蒸発するのに時間がかかり濡れやすくなるという難点があります。「Silky Fine Mist」はそういった課題をクリアし、濡れにくくかつ省エネルギーで環境にもやさしい技術なのです。
ここで突然ですが、クイズです!
答えは、このnoteの最後でご紹介します!
濡れにくさや騒音が少ないということは、人の近くでミストを稼働させることができるということ。なんとな~く設置し、涼しそうに見える…ということではなく、しっかりとミストを人にあて、体の表面温度を下げることができます。
暑さ対策、だけじゃない!
ミストは細かくなると、煙のように空気中に漂います。その特性は照明との相性もよく、組み合わせれば幻想的な空間演出も可能です。
ライブ会場では空間演出のためにスモークマシンが使われていますが、この「Silky Fine Mist」は水道水をミスト化しスモークのように発生させることができるので、人体への影響もありません。アーティストの喉にも優しい!ライブ会場だけではなく、展示会場での没入体験など、非日常的な空間演出にも使うことができます。
展示レポートの方でもご紹介した「(MU)ROOM」では、ミストと光に香りも加え、瞑想空間を演出しています。ミストにより徐々に視界がぼやけていき、目の前に広がる空間の堺が曖昧になっていく不思議な体験。こちらは新しい空間価値として、ホテルアンテルーム京都様との効果検証も予定しています!お楽しみに!
「CES 2021 Panasonic in Tokyo」では除菌対策ソリューションとして、足元へ除菌ミストを噴射する対応も行っていました。
従来の暑さ対策をこえ、様々な場面で需要が高まりそうなミスト。あらたな「くらしインフラ」としての期待が高まります!!
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▼シルキーファインミストの構造に関するクイズの答えはこちら