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顧客エピソードから再発見する、レッツノートの価値とは?

軽さ、頑丈さ、バッテリー駆動時間の長さにこだわってつくられ、モバイルワーカーの仕事道具として支持されてきたPC、「レッツノート」。この秋、新モデルの「SRシリーズ」が発売されるタイミングで新たなブランドメッセージ「いこう、ビジネスの現場へ」を発信しました。マガジン「レッツノート ブランド読本」では、あるべき姿を模索するレッツノートチームの思いをお伝えしていきます。
 
今回は、プロジェクトの一環として開催された部門横断のワークショップを紹介。営業、SE、設計、企画、カスタマーサポート、品質、製造部門など、それぞれ立場の異なる社員が集まり、「お客さまとのエピソード」を語りあうワークショップについて、マーケティング本部 MSBDマーケティング部 アウェアネス&ブランディング課の岩松昌美さんに話を聞きました。

「お客さまとのエピソード」を通じて“人”の価値を伝えたい

――そもそも、どんな経緯でワークショップを企画されたのですか?

岩松: レッツノートの本質的な価値とも言える、働く方々の現場に寄り添った「顧客密着」についてのエピソードを集めたいという思いから開催に至りました。ブランディングプロジェクトの主軸は「レッツノートの価値は“人”である」ことを社員自身が認識すること、そしてそれをお客さまにもお伝えすることです。ひとりひとりが持つお客さまとのエピソードにこそ、レッツノートに関わるメンバーの想いや仕事に対する姿勢があらわれるのではないかと考えました。

マーケティング本部 MSBDマーケティング部 アウェアネス&ブランディング課の岩松昌美さん

岩松: レッツノートというと「軽量・長時間・頑丈」というプロダクト自体の機能性が注目されがちですが、実のところお客様に評価されているのは、お客さまと向き合う営業や技術の人たちの愚直なまでの姿勢だと感じています。実際、お客さまに話をお伺いすると、「カスタマーサポートセンターやSEの人たちがどんな困りごとも解決してくれるから、つい頼ってしまうよ」ということをよく言っていただきます。

――なるほど。知られざる“人の価値”を伝えるエピソードを見つけるというのが狙いだったんですね。

岩松: そうですね。先ほど申し上げたように、その価値をレッツノートに関わる一人ひとりに気づいてもらいたいという思いもあります。「顧客密着」で提供しているサービスこそが、実は“レッツノートの強み”なんですが、それを当たり前のことだと思っているかもしれない。お客さまから献身的なサービスだと感謝されても、社内で評価・共感されず、自身でその価値を認識できなかったりすると、いずれ「顧客密着」の姿勢を変えてしまうかもしれません。
 
今回は、アンケートなどで単にエピソードを集めるのではなく、あえてワークショップ形式を採用しています。顧客密着のエピソードを参加者同士でお互いに語り、その姿勢を認め合うことで、自分たちの仕事の価値に気づいてもらう。“自分たちがレッツノートの価値そのものである”と参加者に自覚してもらうことも、ワークショップの目的のひとつでした。

人と人をつなぐこともブランディングプロジェクトの役割

――どのような準備をされたのでしょうか。

岩松: まずは参加者の人選ですね。営業、SE、企画、設計、カスタマーサポート、品質、製造部門……と、レッツノート事業に関わる各部門から集まってもらうことにしました。
 
「お客さまとのエピソード」というと、営業やカスタマーサービスなど、直接お客様と対面する人たちがまず思い浮びます。でも、実際には、品質、技術や製造部門の方たちと連携しながらお客さま対応にあたっているわけです。そうした間接的にお客さまに関わっている人たちも必ずなにかしらエピソードを持っているはずなので、ぜひ参加してもらいたいと考えました。
 
また、レッツノート関係者とひと口に言っても、京橋オフィス(大阪)、浜離宮オフィス(東京)、神戸工場などと複数の拠点があるので、そうした地理的なバランスも考慮しました。拠点が離れていることもありますが、部門間で顧客対応についてコミュニケーションを取る機会が今までなかったんです。今回はオンラインでの実施だったため、普段は接点を持ちにくい他の拠点の方と話すきっかけにもなるように職能や勤務地などを限定せず参加者を集めていきました。

――ワークショップは、どんな内容だったのでしょうか。

岩松: 3名ずつのグループに分かれて、ひとり15分を目安にエピソードを語ってもらいました。とは言っても、いきなりお客さまとのエピソードを思い出して、詳細に話すのは難しいですから、お互いに質問しあいながらエピソードを深く掘り下げていくという方法を取りました。

ワークショップで使用した質問用スライド

――実際に参加者のエピソードで印象に残っているものを教えてください。

岩松: どのエピソードも人柄が伝わってきて心に残っているのですが、とくに印象深いのは技術部門の方のお話です。お客様から「レッツノートの駆動時間がカタログに書かれている時間より短い」とご指摘を受けて、何度も足を運んで対応にあたったというエピソードを聞いて、お客さまと真摯に向き合っている姿勢をあらためて感じました。

ワークショップの様子

岩松: また、営業の方で、失注してしまったときのことについて話された方もいました。あまりにも悔しくて、一緒に提案をした同僚と必ずリベンジしようと誓い合ったそうです。
 
その後、もう一度、同じ会社にレッツノートの導入の提案をする機会に恵まれ、前回の反省をいかして技術やSEなど他部署を巻き込んで臨んだところ、みごと受注できたとのことです。「営業だけで対応しようとせず、いろんな部署とつながるともっと強くなる」という言葉に共感、改めて感動しました。
 
実はいま、ブランディングプロジェクトでやろうとしていることも、まさに「点」を「線」にすることなんです。社内には、社員がそれぞれの立場で行なっている、お客様の「価値」につながる「点」の活動がいっぱいあります。
 
でも、他部門の方のお客さまとのエピソードを知ることで、気づきが生まれる。点と点がつながる。たとえば、「自分はいま顧客対応で困っている。SEの○○さんがこんなこともやってるから、相談するといいアイデアをくれるかもしれない」というように、レッツノートに関わる人と人をつなぐきっかけになれればいいなと思っています。

岩松: それぞれの部門がお客さまに対してサービス提供できているとは思うのですが、お互いの取り組みを知れば、もっと強みを生かせる。部門を超えて連携すれば、さらにお客さまのためになる手厚いサポートやサービスを提供できるのではないでしょうか。「点」と「点」が無数の線でつながって、レッツノート事業全体で価値あるサービスを提供できるようになったらベストではないかと、勝手に想像しています。

デジタルの情報発信も「顧客起点」に

――ワークショップで集めたエピソードはどのように活用されているのか聞かせてください。

岩松: 集まった「お客さまとのエピソード」をきっかけに3名の方に協力してもらい、追加でインタビューを実施したうえで、それぞれのエピソードをブランドサイトに掲載することができました。「いこう、ビジネスの現場へ」というブランドメッセージを体現する、レッツノートをかたちづくる人の価値観を伝える内容になったと感じています。
 
今後、ブランドサイトを起点に、より一層ウェブサイトの改善にも力を入れたいと思っています。製品やサービスに関するWEBサイトでは、ともすれば企業側が伝えたい製品・サービスの特長などを発信しがちですが、お客さまが求めている情報がそれだけなのか、デジタルの情報発信のあり方についても「顧客起点」で考えていきたいです。

岩松: ワークショップという形式でエピソードを集めたこと自体にも意義を感じています。最初は「自分のことを話すのは自慢みたいで嫌だな」と言って遠慮する参加者もいましたが、他の人に促されて、自分の言葉で語ってくれました。他の人の話をきいて「そういえばこんなこともあった」と思い出す方もいたので、参加者同士の対話がエピソードを思い出すきっかけにもなっています。
 
また、最後に設けた振り返りの時間では、お互いの仕事に対する熱い思いやお客さまが求めているサービス、部門間の連携に関する課題感などさまざまな会話に発展していました。対話形式のワークショップを通じて、多くの参加者が自身の仕事の価値や提供しているサービスの強みにも気づいてくれたのではないかと感じています。

――最後に読者の方に向けて、メッセージをお願いします。

岩松: 今回のワークショップで語られた顧客エピソードの一部は、ブランドサイトに掲載しています。また、「パナソニック ソウゾウノート」のマガジン「わたしとレッツノートの舞台裏」にも順次掲載していくので、ぜひご一読いただければ幸いです。
 
今後も、社内のワークショップは継続していきます。今回は私たちからお声がけしてエピソードを語ってもらいましたが、「こんなことがあったよ」と自然に声を上げてもらえるようになっていくとうれしいですね。


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