劣等感が怖くて、勝負から逃げ続けてしまうあなたへ
囲碁や将棋の勝負では「棋譜の奉納」が行われることがある。
勝者と敗者が共に作り上げた真剣勝負の軌跡を、神聖なものとして神に奉じるのだ。
僕はいままで、勝負では「勝つ」ことが最高の価値だと思っていた。だから勝者のみが讃えられるのを当たり前の光景として受け入れてきた。
しかしこの「棋譜の奉納」という所作の存在を知り、「勝負」というものに対する考え方が大きく揺らいだ。
神に奉じられるのは、勝者ではなく棋譜なのである。
*
僕はこれまで、勝負というものをことごとく避けて生