#はたらくってなんだろう~社員リレー企画 02~
こんにちは。パナソニックnote編集部です。
投稿コンテスト「#はたらくってなんだろう」の弊社社員による「リレー企画」。
今回は採用部門の2年目 太田 美帆さんの悩みながらもみつけることができた「#はたらくってなんだろう」に対する想いをご紹介いたします。
★★★
楽しいか楽しくないか、ただそれだけ。|太田 美帆 さん
「はたらいている」という実感
「はたらく」とは、
”傍(はた)を楽(らく)にすること”である。
よく聞く模範解答だが、ここではそんな
キレイゴトを言いたいわけではない。
わたしはそんなことは微塵も思っていない。
ジブンゴトに置き換えた時、学生の頃、
フロイトの精神医学の講義で教授が言っていたことを思い出す。
”いつだって人は皆、本能的には利己的であるし、
利他的に見える全ての行為は、根本的には利己的なんだと思う。”
そもそも「はたらく」の定義はなんなのか。
「はたらく」を漢字(=働く)から読み解くと、
人が動き何かをすることらしい。
本当にそうなのだろうか。
わたしは、会社員というものを2年近くやっている。
学生とほぼ変わらない、まだまだひよっこだが、
日々、目の前にある課題に向き合い、
毎月同じ日にお給料をいただいている。
人が動きお金を得ることが「はたらく」なのか。
たしかに、「はたらく」とは、
“頭と身体を動かした分だけお金をもらうこと”、
という意味も含まれているかもしれない。
だが、私が「はたらいている」、と実感する時はお給料をいただいた日ではない。
むしろ最近は、「はたらく」ことに必死になり、お給料日すら忘れてしまうことも多くなってきた。
だとすると、私はどんな時に「はたらいている」と実感しているのか。
2年弱という短い社会人生活を振り返ってみると、 「はたらいている」と感じた時が何度かある。
この「何度か」に共通していることは、
「嬉しい」という感情が湧き起こった時、
私は「はたらいている」と実感している、
ということだ。
「嬉しい」と感じる時はどんな時だったのか、
少し考えてみた。
「嬉しい」と「しんどい」「つまらない」「やりたくない」
私は1年強、新卒で初期配属された「新卒採用」という仕事をさせてもらっている。
「採用」という仕事の私なりの解釈は
「自分の会社の魅力を、
一人ひとりに合わせた表現で最大限に伝え、
共に組織を強くする仲間を見つけること」
ひとりの人生の大きなターニングポイントに、
「はたらく」を知っている人生の先輩として寄り添うのは、とても責任が大きく、とてもやりがいのある仕事である。
わたしは今の仕事が好きだ。
一方で、「採用」はよく恋愛に例えられるが、
相思相愛と思いきや、夏の兆しが見え始めた頃、
凄い勢いで、何人もの人から、
「ごめんなさい、ほかに好きな人ができました」と言われる。
手に取るように変化する相手の感情と将来への悩み、
「なにを伝えればよいのか」、会社という立場と
一個人としての立場の間での葛藤・・・
「採用」という仕事は、答えがあるようで答えのない、 本当に難しく
歯痒い仕事だともつくづく思う。
そんな「採用」の仕事をしていて、
わたしが「嬉しい」と思う瞬間は、こんな時。
「会話をしている中で、目の前にいる人の表情がパッと明るくなったとき」
「将来についての悩みを打ち明けてくれたとき」
「仲間になる、と嬉し涙を流しながら決断してくれたとき」
「チームで一つの数値を達成したとき」
・・・もっともっとたくさんあるが、こうして書いていると、
どれも「傍(はた)を楽(らく)にしている」
冒頭で、こんなキレイゴトを言いたくない、
と勢い余って書いてしまったが、
今は「おっしゃる通りです」と
言いそうになっている自分がいる。
でもやっぱり、 「はたらく」とは、
”傍(はた)を楽(らく)にすること” である、
と結論付けてしまうことには違和感がある。
もう少しこの「嬉しい」を感じられる仕事が
できている時のマインドセットを考えてみたい。
正直この2年間で、嬉しいと感じる時について挙げた例と全く同じことが結果として起きていても、
「しんどい」「つまらない」「やりたくない」と モチベーションが下がり、全て放り投げ、
逃げ出してしまいたい時が何度もあった。
「この違いはなんなのだろう。」
常々考えていたが、答えがでなかった。
無意識に出る言葉は、価値観の本質を物語る
数ヶ月前、ある外部セミナーに登壇させてもらった。
オーディエンスの方から、
「今後のキャリア、目標を教えてください」
と質問され、答えに困ってしまった。
実現したい社会のカタチや、
やりたいことだってたくさんある、
伝えたい想いもたくさんある。
だけど、言いたいことが
たくさんたくさんありすぎて、
即座に言語化できなかった。
そして、無意識に口から出たわたしの答えは、
”はたらく限り、どんな時も常に楽しいと感じる
仕事に携わっていたいです。”
おそらく質問をしてくださった方は、こんな抽象的な答えは求めていなかったと思う。
「何歳の時、どこで何をしたい、
その時、女性としてのライフステージは
どう考えるのか」
そんな答えが私の口から出てくると思っていたのだろう。
拍子抜けしたような表情で
「ありがとうございます」とだけ反応してくれた。
私もこれでよかったのか、と終了後に少し考えたが、「楽しんでいたい」と無意識に出た言葉は、
心の底から思っていることである。
そして、この2年弱で「嬉しい」と思える仕事をしている時の背景にある、「この仕事が楽しい」
というマインドセットなのだ、
ということにも気がついた。
難しく考えなくていい
「はたらく」とは、
”自分自身が全力で目の前の仕事を楽しんでいることある”
これが現時点での、社会人2年目のわたしの解である。
「そんなの当たり前だろう」
と言われてしまえば、それまでなのだが、
シンプルに「仕事を楽しむ」ということは、
意外と難しい。
余計な損得勘定や必要以上の将来性を加味せず、
最高にポジティブな気持ちで、
「目の前の仕事に対して、全力で楽しむ」
そうすれば自ずと良質なアウトプットが出てくる。 それは、回りまわって
”傍を楽(らく)にしている”のである。
今を全力で楽しんで欲しい、
それが「はたらく」に変わるだけ
”はたらく限り、どんな時も常に楽しいと感じる仕事に携わっていたいです”
この答えには、実はわたしの「はたらく」の価値観がたくさん詰まっている。
もし学生さんがこのnoteを読んでくださっているならば、よく聞かれる質問に答えて、
このnoteを締めくくりたい。
「学生のうちにしておいた方がよいことは何ですか?」
―難しいことは考えずに、自分らしく、
今興味のあること、目の前のことを純粋に
全力で楽しめるスキルを身につけてください。
大丈夫、社会人になると「目の前のこと」が
「はたらく」にただ変わるだけだから。
シンプルだが、これがわたしの
「はたらく」ためのティップスである。