配線器具事業で世界トップシェアを獲り、 各国の発展に貢献したい。
大学生活の4年間を、ラクロスに打ち込んだ。大学日本一をめざして、トレーニングに明け暮れる毎日。そのせいか、就職活動が始まっても、「自分が社会に出て本当にやりたいことは何なのか」を具体的に見出すことができずにいた。しかし、焦りはなかった。「自分が情熱を傾けられる仕事は、会社に入ってから見つければいい」。そう考えた彼は、電子部品から家電、住宅、街づくりまで幅広い事業領域を持つパナソニックを選んだ。
配属されたのは、コンセントやスイッチ、LED照明など「電設資材」を国内の建築業界に向けて市販する部署。彼の仕事は、販売代理店や施工業者などとともに建築現場を訪問しソリューション営業を行うことだった。「住宅、学校、病院、ホテル...実にさまざまな現場があります。そこに実際に足を運んで、自分の目で見て、施主さまのお困りごとをお伺いし、それを解決するアイディアを考えて提案。受注につなげることが私のミッションです」。
でも、この仕事は受注して終わりではない。「トラブルが発生すれば職人さんと協力して対応し建物が竣工するまでやりとりが続きます。完成した時には、やはり達成感があります」。彼は、この仕事を通してビジネスパートナーとの信頼関係の大切さを学んだという。「ひとつの仕事が、その次の仕事を生みます。だから『大変だったけど、伊藤君と一緒にやれて良かったよ』。そう言っていただけた時は、本当に嬉しかったですね」。
この仕事を7年経験した後、彼は探していた「自分のやりたい仕事」を海外に求めて、現在の「海外事業推進課」に異動する。「エコソリューションズ社(現:ライフソリューションズ社)は、これまで国内に軸足を置いて成長してきた会社ですが、これからは海外に出て行かなければ、さらなる成長は望めません。国内を一通り経験し、自分が命を燃やす場所はここだと思いました」。そして、ASEAN担当として、月に一度はタイやフィリピン、台湾など現地に飛び、配線器具事業の拡大をめざして精力的にソリューション営業活動を行っている。
今年の6月に、タイ市場向けに開発した新製品の延長コードが発売された。関係各部署の担当者で開発プロジェクトチームが組まれ、彼も参画した。現地の市場調査から、驚くべき事実が判明する。タイでは粗悪品が出回っていて、延長コードを2〜3年使っていると壊れて発火するものも少なくないという。「現地では『コンセントから火が出て死ぬかもしれない』という不安を抱えてくらしていることを知り、ショックを受けました。是が非でも安心して使っていただける商品をつくらねばと思いましたね」。そして、商品コンセプトは「安全で安価」に設定。さらに「カジュアルなデザイン」をテーマに開発が進められた。スタートから1年後、新製品の延長コードは4色のカラーバリエーションで発売され、同様の課題を抱えるフィリピン、ベトナムにも水平展開を進めている。「海外の新興国には、街に勢いがあるんです。日々成長している、変わろうとしている、そういうのを肌で感じ取れます。今、その成長に自分が関われていることに、手応えと喜びを感じています」。
やりたい仕事を探すためにパナソニックに入った彼は、ようやくそれを見つけた。そして、この仕事の先に夢を描いている。「現在、配線器具事業の世界シェアは9%で2位。1位は13%でフランスの会社です。いつかこの会社を追い抜いて、世界シェアNo.1を実現したい。そして各国の電気の安全や快適なくらしづくりに貢献したいですね」。
<プロフィール>
伊藤 誠(いとう まこと)
企画
ライフソリューションズ社
2009年入社 経済学部卒
子どもの頃から運動が好きで、小学校では陸上競技、中学、高校ではサッカーをやっていた。大学から始めたラクロスでは、関西制覇を成し遂げる。休日は、スポーツジムで汗をかいたり、2歳半になる子どもと砂場遊びをたのしんでいる。
◆パナソニック採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/
*所属・内容等は取材当時のものです。