見出し画像

「人に尽くす“人事”の仕事」就職浪人の道を選んで掴んだ自分のやりたいこと

パナソニックnote編集部です。

今回は、パナソニックの2022年度入社予定、河村(かわむら)の「#この仕事を選んだわけ」をご紹介いたします。

★★★

はじめまして。来年度からパナソニックの人事部門に入社予定の河村です。

パナソニックとnoteがコラボした投稿コンテスト「#この仕事を選んだわけ」が12月13日にスタートしました。

僕がどんなふうに就活と向き合ったか、そしてどんな仕事を選んだのか、お話してみます。


自分の強みを増やしたくて、長期インターンに参加

中国人の両親を持つ僕は、幼いころから中国と日本を行き来していました。小学校入学前や中学時代など、トータルすると10年近く中国で暮らした経験もあります。日本では「外国籍のマイノリティ」として扱われることもあったけれど、早い時期から言語力を磨けたことは、自分の強みだと感じていました。

ところが、大学2年の9月から8ヶ月間過ごしたカナダ留学でのこと。これまでの価値観を覆す出来事があったのです。

日本にいると、日本語以外の言葉を話せることが大きな武器でした。けれど、多文化主義国家のカナダには、バイリンガルやマルチリンガルがたくさんいます。9割以上の人が母国語以外の言語を話せると知ったとき、自分の強みが静かに消えていくのを感じました。

この先の自分の将来を見据えると、このままではいけない。漠然とそんな想いに突き動かされました。

言語力だけでなく、何か専門的な知識や経験を身につけようと考え、次にチャレンジしたのが長期インターンでした。これから自分がどんな社会人になるのか全くイメージできなかったから、まずは企業で実際に働いてみようと思ったんです。

日系企業で社会人と学生のマッチングイベントの企画・運営をしたり、外資系企業で中途採用のアシスタントをしたり。いろいろな経験を積むうちに、気づけば「人事」という仕事への興味が深まっていました。

たとえば採用の仕事は、誰かの人生に大きな影響を及ぼす仕事です。

インターンでは候補者がどんな想いで仕事を探しているのか、候補者と企業が本当にマッチするのかなど、相手の気持ちに寄り添うことが大切だと学びました。また、スカウトや面接調整などのタスクひとつを取っても、毎回「この人のために僕は何ができるだろう」と考えながら仕事を進めていくことに、とてもやりがいを感じることができました。

さらに、自分が採用をサポートした方から「河村さんのおかげで楽しく働けているよ」と言っていただけたり、採用チームのリーダーから「今後もあの方みたいな人材をどんどん採用に繋げて欲しい」と認めてもらったりしたことで、さらにやりがいを感じることができました。

人に尽くす人事担当者になりたい理由

インターンで業務の一端を経験したことで、興味を持った人事の仕事。どうしてそんなに魅力的に思えたのかを考えてみると、高校時代の経験にも理由がありました。

そのころ、僕は訳あってひとり暮らしをしていました。家事をしながら勉強や部活をする毎日で余裕がなく、心身ともに疲れてしまっていたのです。そんな僕を見かねて献身的にサポートしてくれたのが、部活であるバレー部の顧問の先生でした。

言ってしまえば、ただの顧問です。部活だけ見ていても良いはずなのに、先生は僕の毎日のお弁当を代わりに作ろうとしてくれたり、歴史が苦手だった僕のために担当教師に補講を頼んでくれたり、さまざまな角度から僕の面倒を見てくれました。

人生を振り返ると、その先生だけではなく、いろいろな方のサポートがあって今日までやってこられたのだと強く感じます。自分が今までもらった恩の分だけ、僕も人に尽くす仕事がしたいと感じました。

日系グローバル企業で言語力を生かし、海外でも活躍したい

「人に尽くす仕事がしたい」という思いに加えて、自分のバックグラウンドを生かすため、ゆくゆくはグローバルで活躍できるような人になりたいと思いました。

そのために、日系大手の企業に入ろうと決意。外資系企業よりも、活躍できる場所があるんじゃないかと考えたのです。

外資系の場合、本社は他の国にあるから、まずは日本支社で働くことになるでしょう。でも、本社が日本支社に求める第一目的は、日本でビジネスを成功させること。となると、その会社で一番面白い仕事は日本国内にある可能性が高そうです。それよりもグローバル展開している日系企業に入ったほうが、海外でチャレンジングな仕事ができるように思いました。

メーカーで人事の仕事がしたいと思った。その中でパナソニックを選んだ理由とは

人に尽くす仕事ができて、グローバルにチャレンジできる日系大手企業。そんな軸で注目したのが、パナソニックでした。理由は大きくふたつあります。

ひとつ目は、モノづくりをするメーカーと組織づくりをする人事の仕事は、根元のところで似ている部分が多いように思ったから。

たとえば、家電製品には価値があるけれど、その製品を一つひとつの部品に分解してしまえば、部品単体にさほどの価値はありません。さまざまな部品をうまく選び、組み立てていくことで、家電製品というものができて初めて価値が生まれます。

組織づくりも、それに似ていると思いました。ひとりでできる仕事の量や質には限界があっても、社内外から最適な人材を探し、それぞれがうまく力を発揮できる環境を用意することで、個々のパフォーマンスを何倍にも高めることができます。

だから、メーカーという場所で人事という仕事をやってみたいなと、シンプルに思いました。

ふたつ目の理由は、パナソニックの人がすばらしかったからです。選考中も一方的にジャッジされているのではなく、僕のことを深く知ろうとしてくれているのが伝わってきました。面接ではテンプレートの質問が多くなる会社もある中で、僕のこれまでの歩みや価値観などを知るために、いろいろな角度から質問をしてくれたんです。

面接が終わったあとには「こういうところがとてもよかったよ」「せっかくユニークな経験をしているんだから、もっと自信を持って話したほうがいい」などと、親身なフィードバックまでいただきました。

僕は2021年卒で、1年間の就職浪人をしています。連続してお祈りメールをもらい「自分には価値がないのかな」なんて考えてしまうほど、つらい思いもしてきました。だからこそ、学生とまっすぐ向き合ってコミュニケーションを取ってくれることや、真摯なアドバイスをしてもらえることが、心からうれしかったのです。パナソニックという会社の温かみを、強く感じました。

自分のフィーリングを信じて、挑戦する

入社後は、人事のスペシャリストを目指したいです。長期インターンでは採用業務に携わりましたが、これからは採用だけでなく採用後の育成業務にも関わってみたい。

インターンだけでも、採用の仕事はとてもやりがいのある仕事だと感じました。でも、働きはじめる前は、その魅力に全く気づいていなかったんです。だったら、これからほかの仕事にもチャレンジしていく過程で、新しい興味関心がきっと芽生えていくだろうと思っています。

まずはそうやってジェネラリストとしてのキャリアを積み、自分にどの分野がマッチするのかを見極めていきたいです。

多種多様な製品を世に送り出すパナソニックには、ほかにもたくさんの業務があります。僕は、現時点で人事の仕事にとても興味があるけれど、さまざまな道に挑戦し、視野も広げながら、自分を磨いていきたいです。

就職活動は、大変だったけれどいい経験でした。ちなみに、ためらいつつも就職浪人を選べたのは、カナダ留学の経験が大きかった気がしています。

カナダでは、学校を卒業してから働くまでに1年間休みを取り、好きなことをして過ごす「ギャップイヤー」という制度があるんです。そういう文化を見ていると、納得のいく就活をするためなら、一年くらい浪人してもいいんじゃない?という気がして。自分なりの正解を探すために、就職浪人の道を選びました。でも、おかげで自分が何をしたいのか明確になり、パナソニックとのご縁ができたのだから、自分を信じてやってみてよかったです。

<プロフィール>

河村昇 (かわむら のぼる)
立命館大学 文学部人文学科 現代東アジア言語文化専攻
幼少期や中学時代など、トータル10年間中国に住んだ経験を持ち、日本語・英語・中国語のトリリンガル。学生時代、カナダ留学や長期インターンを経験。
◆パナソニック採用HP