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より良い世の中を一緒につくっていく仲間づくりをしたい

技術を、世の中の新しい価値に変える仕事がしたい。それが、就職活動をしていた頃の小幡寛斉の夢だった。でも、それができるのはどんな会社だろう。まずは高い技術力を持つ会社を調べることからはじめた。パソコンやベアリング、半導体などのメーカー、そしてパナソニック...規模の大きい小さいは気にせず、それぞれの分野において優れた技術を持つ会社を回った。しかし知れば知るほどどこの会社も技術が魅力的で、何を決め手に選べばいいか分からなかった。

パナソニックの歴史館(現:松下幸之助歴史館)に行ったのは、そんな時だった。「最初のきっかけは覚えてないのですが、松下幸之助さんと一緒に写れるプリクラを撮ったりしたのを覚えています。でも、そこでいちばん心をつかまれたのは、松下幸之助さんの言葉でした」。仕事について、会社について、人生について。言葉の一つひとつが腑に落ちて、自分の進むべき道を教えてくれるように思えた。特に「生産・販売活動を通じて社会生活の改善と向上を図り、世界文化の進展に寄与すること」というパナソニックの使命は、自分が思っていたことそのままだった。気が付くと「考える場所」として、何度も通うようになっていた。その後たくさんのパナソニックの社員と会って、あの言葉一つひとつが行動や考え方にちゃんと根付いていると分かった時、自分もその仲間に入りたいと思った。

「営業か人事。希望職種にはそう書きました。でも、自分は営業だろうって思っていたんです。大学では経営戦略を少し学んでいましたし、事業をつくることで、世の中に貢献するんだって」。しかし、配属されたのは人事だった。どんな仕事なのか正直あまり分からなかったが、まずはやってみようと思った。

研修が終わると、半導体事業部全体を取りまとめる人事部に配属された。労働法や労働安全衛生法、会社規程などの基礎を学んだ後は、パナソニック全体の新しい人事制度の施行や、運用、人にまつわるさまざまな計画を半導体事業部用に調整し、各事業場に発信することが仕事になった。そして、壁にぶつかった。「事業場には約1万5000人もの人がいて、開発や生産、営業などいろんな立場の人がいました。その人たちに一斉に人事の新しい施策などをお願いするのですが、これがうまくできなくて。もっと現場のことを知った上で、分かってもらう努力をしなきゃいけないのに、その大切さを理解していなかった。ぽーんっとメールを送ったら、いろんな事業場から『こんなのできるかー』って叱られて」。ひとりでこっそり泣いたことも、1度や2度ではなかった。

転機となったのは5年目、工場への転勤だった。「そこでは、働いている約2000人全員の顔が見えました。叱られることもありましたが、相手の表情が分かったし、気持ちや考えを理解した上で、自分の思いを伝えることができた。それで、やっとこういうことかって。もっと人を見て、思っていることをちゃんと伝えて。それで仕事が回るようになったんです」。

10年目にはシンガポールでASEAN地域の人事担当に。その後パナソニックベトナムの人事責任者などを経て、本社に戻った。グローバル人事として全社の人事政策に携わったあと、現在は新卒採用全体を担当している。「採用の仕事は『人生の大きな選択の場に関わる仕事』です。難しくて、奥が深く、その取り組みには終わりがありません。今、就職活動をしている方のなかには、いろいろな情報を知りすぎて逆に迷ったり、活躍している人と自分を比較して焦ったりしている人もいると思います。でも、自分は自分。自身が本当に思うことを信じて取り組んで欲しいと思いますね」。

時代と共に、働き方は多様化している。採用だって変わっていかなければならない。「僕が思う採用は『仲間づくり』です。パナソニックという会社がめざす『A Better Life, A Better World』を実現するための仲間を探すこと。だから入社して終わりではなく、働くすべての人が強みやポテンシャルを発揮し、充実した幸せな人生を送れるような会社にしていきたいです。そこには、さまざまな職場でいろいろな人事業務を積んできた僕だからこそ、提案できることがあると思っています。働く人にとって幸せな採用が、事業に貢献し、その先にある社会にまで貢献する。そんな新しい時代の採用をつくることが僕の夢なんです」。

<プロフィール>

小幡 寛斉(おばた ひろなり)
人事
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
2001年入社 政策科学部卒
休日の楽しみは、子どものサッカー観戦。時間がある時は、海や湖に出かけ釣りをすることも。特技は小2から習っているピアノ。気持ちがモヤモヤするような時は、弾くことで心を落ち着かせているとのこと。
◆パナソニック採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時のものです。

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