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やさしさと向き合う対話と実験の場『やさしさラボ』

はじめまして!パナソニックnote編集スタッフの金田と申します。
このアカウントも徐々にフォロワー数が増えてきていて、中の者としてはとても嬉しい限りです。
さて本日は、「ソウゾウするやさしい展」に連動した企画として実施している『やさしさラボ』について皆さんにご紹介したいと思います。

■『やさしさラボ』とは?

そもそも『やさしさラボ』っていったいなんでしょうか?いきなり出てきたこの新しいワードに戸惑っている方も多いと思いますので、まずはこちらのコンセプト文をご紹介します。

「やさしさ」という言葉は、口あたりも耳ざわりもいい。
だけど実際に「やさしくする」のは、とんでもなく難しい。

地球にやさしくする。環境にやさしくする。
海の向こうの、一生会うことのない人にやさしくする。
いま隣にいる人にやさしくする。自分にやさしくする。
生まれてくる人に、何世紀も前に亡くなった人に、やさしくする。
やさしくしようとする。やさしくしたいと願う。

けれども海を、森を守ろうとするとき、失われる仕事がある。
やさしさのつもりが誰かを傷つけ、排除してしまうこともある。
今この瞬間に世界のどこかで命を踏みにじられる人のことを
「私たち」と呼んでいいのか、わからない。
過去や未来に裁かれたら、私のやさしさは罪と呼ばれるかもしれない。

誰かが「自分勝手なやさしさを振り回すな」と叫んでる。
やさしさのズレが世界をバラバラにする。
まるでナイフみたいに。怖くて手放したくなる。

だけどまだ、たぶん、かろうじて、しぶとくとも
この世界はやさしさをあきらめられない。
ナイフは果物を切り分けることも、木を彫ることもできる。
私たちに必要なのは「正しいやさしさ」の議論よりも
もっといろいろな「やさしさの使い方」の発明なんじゃないだろうか。

このスタディは「やさしさはいつもズレている」ことを前提に、
正解でも正義でもなく「自分ではない誰かへの想像力」を頼りとして
実践を通した「やさしさの使い方」を探る、対話と実験の場です。

はい、いかがだったでしょうか?
ん~、「対話と実験の場」と言われても正直なんのことだかさっぱりわからないですよね笑
という訳で、具体的に説明したいと思います。

『やさしさラボ』とは、約20名の参加者の皆様と一緒に11月初旬~12月末の2ヶ月間にかけて、社会におけるやさしさのあり方を考えるオンライン上のスタディプログラム、いわばゼミみたいなものです。パナソニックセンター東京(以下PC東京)主催、デジタルものづくりカフェFabCafe Tokyoご協力のもと実施しています。このプログラムでは「やさしさ」というテーマを扱い、様々なイベントやワークショップなど全4回のセッションを通じて、「やさしさとは何か?」という問いと向き合っていきます。

これを読んでいる皆さんもなんとな~くイメージが湧いてきたかもしれませんが、では、いったいなぜPC東京はこのようなプログラムを実施しているのでしょうか?

■なぜ『やさしさラボ』を実施しているの?

11月3日~12月27日の間、PC東京ではSDGsをテーマとしたオンライン展示会「ソウゾウするやさしい展」を開催しています。(「ソウゾウするやさしい展」の詳細はこちらの記事で書いていますので、まだ読まれていない方は是非読んでみてください!)

また、PC東京は、パナソニックのグローバルな総合情報受発信拠点として、日頃から多くのイベントやセミナーなどを開催し、SDGsに積極的に取り組んでいます。

ここ数年でSDGsやサステイナビリティといった議論は加速し、こういった単語を頻繁に耳にするようになりましたよね。しかしその一方で、"SDGs"という言葉はその規模が大きく、かなりざっくりとしたものであると同時に、ややビジネス寄りに感じたり、一個人としてSDGsにどのように貢献できるかを考えた時に、なかなか想像がしにくいものだと感じている人も多いのではないでしょうか?

だからこそ最近はSDGsを語る上で「環境にやさしい」、「社会にやさしい」といった表現を当たり前のように使っていると思うのですが、じゃあこの"やさしい"っていう言葉はどういう意味だろう?とか、"やさしさ"って何だろう?と考えた時に、明確な答えが出ないこの"やさしさ"について考えていくことが、今の時代、SDGsを考えていく上では必要なことだと私たちは考えました。

そこで、参加者の皆様と共に議論を通じて想像し、実際に手や足を動かしながら創造するような、"やさしさ"というテーマに深く向き合える場を作りたいと思い、今回の『やさしさラボ』の企画に至った、という訳です。

■『やさしさラボ』では何をするの?

ここまで『やさしさラボ』のコンセプト文とその企画背景を簡単にご説明しましたが、皆さんお分かりいただけたでしょうか?

「なんとなくは分かったけど、じゃあ"やさしさと向き合う"って結局何をするの?」と、皆さんきっと思っているはずですよね。笑
そこで最後に、このプログラムで具体的にどういったことを行っていくのかをお話しして終わりにしたいと思います。

先ほど冒頭で、様々なイベントやワークショップなど全4回のセッションを実施するとご説明しました。全4回のセッション日程は、11/3(火)、11/15(日)、11/29(日)、12/27(日)となっています。

そして、この『やさしさラボ』というプロジェクト自体、次のように大きく3つのフェーズによって構成されています。

【Step1】やさしさについて考える
自分たちの環境や社会における「やさしさ」とは何か?そもそも「やさしさは実践できるのか?」という掴み所のない問いを、外部有識者を招いたトークイベントや、フィールドリサーチワークショップを通して深掘ります。

【Step2】やさしさを実験する
プログラムの後半では、前半のインプットトークやワークショップを通じてそれぞれが考えた「やさしさについての問い」、あるいは「やさしさの使いかた」の実証実験をします。参加者それぞれが「やさしさ」を向けたい他者(一人でも、複数でも、不特定多数でも可)のフィールドに出向き、自分から「やさしさの実践」というアクションを取ることで、相手と自分との間にこれまでに起こったことのない「できごと」を起こすよう試みます。

【Step3】 アイデア発表会
プロジェクトの最後に各人が行ったプロジェクトを発表します。発表会ではありますが、堅苦しいことはなく、参加者のみなさんが「やさしさ」と向き合って感じたこと、気づいたことを、他の参加者の人たちと共有をしながら、テーマについての対話を行います。

このように、『やさしさラボ』は全4回のセッションを通じて、上記のような手順で"やさしさとは何か?そして可能か?"という命題に向き合っていくプログラムとなっています。
最終的には、参加者の皆さんのプロジェクトの詳細や、各セッションの内容を含めた期間中の活動を冊子形式にまとめ、1月中旬に発表予定です。

また、各セッションで実施した具体的なワークショップの内容など、今後このnoteアカウントで順次公開していく予定ですので、『やさしさラボ』に興味を持ってくれた方は是非これからもチェックしてみてください!

■最後に

実は、今回のようなオンライン上でのスタディプログラムを実施するのは、PC東京としては初めての試みだったため、プログラム自体どのように進んでいくか多少の不安はありましたが・・・
なんと、記念すべき『やさしさラボ』第0期生(初期メンバー)として、全国各地から17名もの方にお集まり頂けました!(中にはハワイからの参加も。時差もあるのに本当にありがとうございます。)

今回はこの17名で約2ヶ月間にわたって実施していきますが、『やさしさラボ』は1回限りのものという訳でなく、メンバーやテーマを変えながら、今後もPC東京として継続的に実施していくプログラムにしたいと思っています。
長々と語ってしまいましたが、ここまでこの記事を読んで頂いた多くの方々に、このプログラムを知ってもらい、興味を持って頂けたら幸いです。

というわけで、次回は、先日11/3(火)に行われた第1回目のセッションのご様子を早速お伝えしていきたいと思いますので、また次の記事でお会いしましょう!ありがとうございました~!


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