【SDGsスペシャル企画 第1弾】未来に「地球家電」という新しい風を!
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【SDGsスペシャル企画 第1弾】未来に「地球家電」という新しい風を!

 -Panasonic アプライアンス社 山中香苗
 【メッセージ】ユーグレナ初代CFO 小澤杏子さん

今やSDGsは世界的に大きな動きとなっており、パナソニックも事業活動を通じてSDGsが目指す2030年の社会づくりに取り組んでいます。しかし、実際にどのようなアクションを起こしたらよいか、自分の業務にどう落とし込んだらよいか、模索している方は多いのではないでしょうか。そこで、当社の中で環境問題や社会問題に対し熱い想いを持って取り組んでいる方を取材。SDGsを自分事化し、自らの仕事に取り入れるためのヒントをシリーズでご紹介します。第1回目は「AiryTail」プロジェクトを推進している山中香苗。記事内では、若手活動家の方にもコメントをいただいていますので、若い世代の視点にもご注目ください!
※CFO(最高未来責任者)は、ユーグレナ社独自の役職。同社が社会の持続的な発展に貢献するため、将来世代のニーズを損なうことのない経営を主導する役割です。

ABOUT
AiryTailは、2020年3月にGame Changer Catapultの第四期ビジネスコンテストで最終選考を突破した、パーソナル空気清浄マスクです。2020年には世界的に権威のある「Red Dot Design Award(レッド・ドット・デザイン賞)」を受賞。事業化を目指して奮闘中です。

INTERVIEW

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アプライアンス社空調冷熱ソリューションズ事業部 山中香苗

ユーザーが使いながら、SDGsに貢献できるマスク

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AiryTailは、ベトナムのバイクライダーをターゲットとしたパーソナル空気清浄マスクです。というのも、交通インフラが整っていないベトナムでは、国民の2~3人に1人がバイクを所持しており、通勤時間帯には道路がライダー達で溢れかえる状態。このような背景から大気汚染が深刻で、2019年には世界で最も空気の汚い都市のランキングでハノイが1位、ホーチミンが3位を記録したほどです。
AiryTailは、装着することでライダー達にキレイな空気を提供。健康被害から守り、首元を涼しく保つ機能も備えています。さらに、走っている時の風を利用して電気を使わず周りの空気も浄化。使うだけでお客さん自身がSDGsに貢献できます。一人一人の効果は小さいものの、多くの人が使うことでより大きな効果を生みだす、ソーシャルアクション型の家電です。

はじまりは「地球家電」というコンセプト

ーーーーーーどんな思いからこのプロジェクトを始めたのですか?

山中:私は子どもの頃から環境問題に興味がありました。純粋に地球という星が好きで、大切にしたいと思っていたんです。そもそも私がパナソニックに入社したのも、創業者である松下幸之助氏の「企業は社会の公器である」「世界文化ノ進展ニ寄与センコトヲキス」という考え方に共感したからなんです。人生の多くの時間を費やす仕事を、お金のためだけに働くのはもったない。AiryTailはそんな想いを形にしたもので、結果的にSDGsにもつながっていました。SDGsは「人間が生き続けるためにやらねば・・・・ならない・・・・」といった側面がありますが、そういった考え方は苦しいなと思ってしまいます。自分の家を大切に思うように、わたしたちひとり一人がみんなの住まいである地球を大切にする。その結果SDGsにつながる方が、動きが加速するのではないかと思っています。

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2016年にアメリカセドナ・モニュメントバレーへ。人間社会から離れ、地球に住んでいることを再認識。「地球家電」という言葉とビジョン(構想)が湧いてきたのだそう。

でも、パナソニックに入社して10年ほどは悶々とする日々が続きました。入社以来家電の開発をさせていただいていますが、大量にモノを作り、毎年リニューアルをすることに疑問を感じてしまう時期がありました。しかし「ここにいるからこそできることがある」と思い始めた時、「地球家電」というビジョンが湧いてきました。「地球家電」とは、使うほど地球環境に貢献するカデン。これまで「省エネ」はマイナスを補ってゼロに近づけるものでしたが、「地球家電」は使いながら地球環境にプラスになる機能があることが特徴です。今後は商標登録を目指しており、人間にも地球にもプラスになる商品・サービスが生まれる文化を作っていきたいと考えています。地球家電を何かのきっかけとして、“地球をあたりまえに大切にする”商品やサービスが世の中に広がっていったら嬉しいなと思っています。

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ビジネス化を推進するために必要なプロの力

ーーーーー開発中に苦労したのはどんなことでしょうか。

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ゲームチェンジャーカタパルトでのワークショップにて。

山中:2016年から2年半程は一人でなんとかしようと頑張っていましたが、ビジネスに結び付ける段階で行き詰りました。商品化までに必要なことを自分一人で1から勉強していては前に進まないのです。それを打開してくれたのは、新規事業に必要な様々な支援や機会をいただいたGame Changer Catapult、特にここまでこれたのはカタパルトのメンターとして指導いただいた、杉山さんの存在が本当に大きかったです。そして各分野のスペシャリストである仲間の存在です。商品企画が専門の加藤さんや、デザインが専門でクリエイティブディレクターの迫さんに仲間になっていただいてからは飛躍的に進化しました。加藤さんは社会の動向に詳しく、私の持っていない視野を与えてくれます。私が地球への想いに偏りがちになると、引き戻してくれる存在でもあります。また、迫さんは時間と構造に制約がある中で素敵なデザインのマスクにしてくれ、レッド・ドット・デザイン賞への参加も提言してくれました。この3名の方々は、本当に福の神の様な存在ですね。他にも、途中で合流してくれた方々など、その時々に必要な方々が現れては、想いに共感して手を貸してくれました。

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メンバーの加藤優貴さん

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迫健太郎さん

地球を大切にする商品が当たり前の時代へ

ーーーーー今後の目標を教えてください

山中:現在の目標はAiryTailを事業化することですが、いずれはもう一歩踏み出した商品を作っていけたらと思っています。実は、エアコンの室外機が屋外の空気清浄機にもなる商品を作りたいと思っているのですが、買う人へのメリットが少なく商品化が難しいのが現状です。所得と価格の問題もありますし、購入できる仕組みも必要です。しかし、これからは商品のメリットを享受する対象を人間だけに絞らず、地球や自然環境まで広げていく時代が来ると思っています。「地球を大切にする」視点をもった商品に共感し、賛同してくれる人が手に取る。パナソニックが、そんな時代をリードできる会社になれたらこんなに嬉しいことはないと思っています。

Comment

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小澤杏子さん

Profile:2002年生まれ。高校3年生。2019年、500人を超える応募者の中から、株式会社ユーグレナの初代CFO(Chief Future Officer:最高未来責任者)に抜擢。CFOとともに活動をする10代のフューチャーメンバーや会社と協議を重ね「消費者が意識せずとも環境に配慮した行動を取れる仕組み」の重要性を強調。同社のペットボトル商品の全廃を提言し、採用された。

AiryTailを初めて知り、このような環境問題の捉え方があるのかと驚きました。新型コロナウイルス感染症の影響で、海外では抵抗のあった“マスクで顔を覆う行為”が一般化しており、今後AiryTailが広まって、社会や地球のために着用することが当たり前になれば素敵だなと思いました。
私は今高校3年生ですが、中学生の頃から授業でSDGsを習っており、環境問題を身近に感じている世代だと思います。私の周りにいる人たちの環境意識は私よりももっと高くて、例えば、ユーグレナでの活動中、小学生のメンバーから「僕はマイボトルを持ち歩いているのに、なぜみんなはペットボトルの商品を持っているの?」と聞かれてドキッとしたことがありました。以来、マイボトルは必ず持ち歩くようになりました(笑)。
パナソニックさんは、誰もが知っている大きな企業。その大きな企業がどう動くかで、社会の環境に対する意識や影響は変わってくると思います。サステナビリティに関する教育や支援など行ってくださる企業はたくさんありますが、これからは、いろんな世代が一緒になってつくりあげていく連携型のプロジェクトが生まれると嬉しいしワクワクします!


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