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パナソニックグループの製品を、世界の隅々にまでしっかり送り届けたい。

「小さい頃から、日本のくらしに憧れていたんです」。幼少期を北京で過ごした韓伊婧は、日本のアニメを観るたびにキラキラと目を輝かせたという。「住んでいる家がすごくきれいに見えたし、食べ物もおいしそうで。主人公の背負っているランドセルを見て、日本の子どもってあんなオシャレなリュックで学校に行ってるんだって」。その興味は歳を重ねるごとに強まっていった。

中学生になると、日本のアイドルグループが出演している番組とドラマに夢中になり、毎日のように観るようになった。日本語をこっそり勉強し始めたのも、中国語の字幕がなくても言っていることが分かるようになりたかったから。大学は中国の大学に進学したが、次第に日本への想いが抑えきれなくなり留学を決意した。両親は当初、反対していたが、本人の熱意はそれを上回った。確実に実行可能な留学プランをつくって両親を説得。時間や予算など綿密に計算して粘り強く話し合った。その結果、両親は納得して日本の大学院へ進学することになった。

憧れの国――日本での生活が始まった。北京にいた時はテレビモニターの向こう側の世界だった日本。その国で生活できていることに嬉しさを隠せなかった。「小学生の頃に見たアニメの世界、中学・高校生の時に観たドラマの世界って、本当にあったんだという感動で胸がいっぱいでした」。目にするもの手にするものすべてが新鮮だった。たのしかった。就職を日本ですることにも迷いはなかった。でも、どんな仕事がいいんだろう。大学、大学院と化学を専攻していたが、自分は研究職に向いていないように感じていたから、これを機に何か新しいチャレンジをしてみたかった。IT系やSE職、コンサルなどの会社をまわってみたが、これだとは思えなかった。

そんな時目に止まったのが、パナソニックだった。
注目したのは、専攻していた化学の道とは全く異なるサプライチェーンマネジメントという職種。グループ関連企業全体を見つめて部材の調達から消費者の手に製品が届くまでの一連の流れを一括で管理するその仕事に、惹かれるものがあった。パナソニックといえば日本発のグローバル企業だ。外国人の自分でも働きやすいし、外国人ならではの強みを活かせる機会が多いかもしれない。それに、取り扱っている製品はどれも生活に直結するものばかりで幅広く社会に貢献できるし、やりがいも感じられる。そんな会社に就職できたら、両親もきっと喜ぶだろう。よし、思い立ったら吉日だ。気付いたらエントリーしていた。

思っていたことを全部、面接で言うことができたからか、念願の内定を手にすることができた。「内定をもらった時は、思わず飛び跳ねてしまいました。これでやっと子どもの頃に憧れていた日本で思う存分に働けるって。両親に報告するととても喜んでくれました。それにグローバル規模で世の中の人たちのお役に立てることにもワクワクしました」。

現在、韓はパナソニックグループ全体の貿易・国際間輸送に関する仕事に従事している。主に航空輸送に関連した業務に携わり、物流パートナーの選定や航空運賃・輸出入にともなう諸費用の交渉を行っている。
本来なら、1年ごとに輸送経由を見直したり契約を決めたりするのが通常の仕事だ。しかし、昨今の新型コロナウイルスの感染拡大防止にともなう航空規制や、ロシアのウクライナ侵攻問題などにより、入社してからずっと物流混乱が続いている。早くて週ごとに、遅くとも月ごとに運賃が変動し、その変更対応に追われている。メールと電話を交えた迅速なやりとりが鍵となる。時々刻々と事態が変わるので予断を許さない。今のところは大丈夫でも、いつ何が起きるかわからない。緊張の絶えない日々が続いている。それは入社して間もなく押し寄せたピンチだと言っていいだろう。

しかし、持ち前の負けず嫌いな性格と、憧れだった日本で活躍するんだという固い意志が、臆することなくこの物流混乱を乗り越えようと韓をもっと前へと突き動かす。「会社の先輩も経験したことのない未曾有の事態なので、私だけでなく社員みんなで解決に向けて毎回ミーティングを開きながらチームで業務を進めています。そのおかげで、以前よりもニュースをこまめにチェックする癖が身に付きました」。

今は日本の発着分のみを任されているが、ゆくゆくはアジア・欧州・アメリカ大陸をまたにかけたグローバル規模での物流の仕事をやってみたいと思う。より安い運賃で、より短い輸送時間で、より安全な輸送品質でパナソニックグループの製品を世界の隅々にまで届けることが、現在の目標だ。子どもの頃、日本のくらしに憧れていた時の瞳の輝きは絶えていない。むしろ、これから先の未来に向けて、さらにキラキラと輝き始めたばかりだ。

<プロフィール>

韓 伊婧(はん いじん)
ロジスティクス
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
2020年入社 工学研究科卒

好きな日本語は「一期一会」。社会人になってから趣味としてアコースティックギターを弾くようになった。休日はその練習に明けくれて、いつか弾き語りライブを行いたいと思っている。また、コロナが収束したら世界一周旅行をしてオーロラを見に行きたいとも思っている。

◆パナソニックグループ採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時(2022年10月)のものです。

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