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スポーツの枠をこえて、明るい未来を切りひらく

こんにちは。パナソニック公式note編集部の串田です。
本日は2021年1月30日(土)に行われた「ソウゾウするちから~世界を変える!未来をひらく!スポーツのチカラ」についてご紹介します。
イベントでは、様々な立場からスポーツに関わられてきたゲストをお招きし、「スポーツ×社会課題」にまつわる具体的なエピソードを伺いました。

▼ゲストのみなさま

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■スポーツとの出会い

最初に、ゲストの皆さんがどのようにスポーツと出会ったのか、エピソードを伺いました。
有森さんとマラソンの出会いは大学四年生の頃。テレビでマラソン選手が一着でゴールしたときの満面の笑顔が印象的で、感動と憧れを覚えたそうです。苦しさだけではない何かを感じ、マラソンの世界での挑戦を始められました。
神保さんは、事故により「もう何もできない」と絶望していた当時を振り返ります。そんななか友人が、もう一度神保さんとスポーツを結び付けようと車いすバスケットボールの存在を教えてくれたそうです。選手たちのプレーを目の当たりにし、競技に魅了されていきました。
園田さんは4歳の頃から水泳に親しみ、大学を卒業するまで続けられていました。パナソニック入社後、30歳を前にして「海外で何かをしてみたい」という思いから、JICAでの青年海外協力隊プログラムに参加。発展途上国では競技としての水泳指導はもちろん、衛生環境を整える設備の導入などにも取り組みました。


■あなたにとって、スポーツのチカラとは?

イベントでは「スポーツのチカラとは?」という問いに対し、ゲストの皆様からそれぞれの考えと経験を伺いました。

全てをチカラに・・・!  -有森裕子さん
有森さんの「ハート・オブ・ゴールド」というプロジェクトは今から23年前に立ち上がりました。まだスポーツを通した社会貢献活動が一般的ではなかった頃、知人から「有森さんはスポーツに生きる力をもらったんですよね。ならば、それを今度は他者のために使ってみませんか?」と誘いを受け、1996年にカンボジアに飛び立ったそうです。

有森さん

▶アンコールワット国際ハーフマラソンでの有森さん

第一回目のアンコールワット国際ハーフマラソンでは、スポーツに対する価値観の違いを実感されたといいます。
「現地の人は少し走ったら疲れてトゥクトゥク(現地の乗り物)に乗ろうとする。地雷で手足を失った人が山ほどいる状況で、スポーツをしている場合じゃない、という雰囲気も感じました」
参加ランナーからも応援者からも「やらされている感」を感じ「難しいな」という思いを胸に帰国。しかし、翌年に開催された第二回目の大会で、もう一度現地を訪れると、子ども達が前日から練習をしたりワクワクしながら目を輝かせていたそうです。有森さんは、改めてスポーツのチカラを感じます。
「スポーツはすごいぞ、と思いました。たった一つのマラソン大会が、こんなにも人々を変えて生き生きとさせる。自分の競技人生で感じていた以上に、スポーツの素晴らしさを実感した瞬間でした。」



スポーツは、世界共通言語  -神保康広さん
もっとパラスポーツを学びたいという気持ちで、2000年に渡米した神保さん。そこでは障がい児をサポートする財団でのインターンシップも経験されました。
「そこで出会ったコーチからの言葉が忘れられません。『パラスポーツで活躍できる選手はごく一部だけれど、それを支えているのはたくさんのスポーツファンや子どもたち。けれど生まれつき障がいを持っている子がトップアスリートになれる可能性はとても低い。引退したら障がい者や途上国の人々など、スポーツをやりたくでもできない環境にいる子どもにも目を向けてほしい』。その言葉が忘れられず、JICAさんでの活動に参加しました。」と現在の活動のきっかけを振り返りました。

神保さん

▶ジンバブエの人々とスポーツを通じて交流する神保さん

2006年にマレーシアで開催された「フェスピック」という障がい者スポーツの大会。神保さんはコーチとして参加しました。その後もジンバブエで子ども達とスポーツを通した交流を行うなど、様々な場所で活動を続けています。言葉は通じないけれど、身振り手振りでも意思疎通ができている感覚があり、スポーツが言葉の壁を超える瞬間を感じたそうです。

マレーシアでは、練習時間を伝えても時間通りに集まらないことも多々あったけれど、練習場所に自らが早くいって、テーピングをしたりストレッチをしていると、現地のみなさんもマネしてくれるようになったとのこと。
「これがアスリートとして必要な姿勢なんだ、ということを言葉ではなく行動で伝えることができました」

情熱を持つ  -園田俊介さん
「スポーツを通じてPassion(情熱)をもつことができると思います。」
その情熱は教育や社会貢献という分野でも活かすことができる、という園田さんは自身のザンビアでの経験を共有しました。
「ザンビアで関わった選手は「試合に出たい」という思いが強いと感じました。それまでは練習していなくても速く泳げる人が試合にでられるという環境でしたが、毎日真面目に練習に出席し頑張っている人が試合でパフォーマンスできるというルールを設け、意識を変えました」
スポーツで勝つことだけではなく、物事に取り組む正しい姿勢を伝えたエピソードです。

ザンビア

▶ザンビアで水泳を教える園田さん

ザンビアでは練習環境を整備することも大事なミッションでした。設備の整ったプールを見つけると地元の人に交渉をし、やる気のある子どもがコンディションの良いプールで泳げる環境をつくることに貢献しました。水泳指導そのものだけではなく、現地のスポーツへの価値観にもPassionで訴えかけたからこそできたことです。
「環境を整えるときには、地元の人を巻き込むことが大切。自分は現地の人にとって、いつまでいるか分からない外国人に過ぎないので、大人たちを巻き込んで理解と協力を得ることが重要でした」

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■スポーツのチカラを活かす

壁を乗り超える Going Beyond Barriers  -園田俊介さん
パナソニックでは、テクノロジーを使ってあらゆる障壁を超えスポーツの新しい可能性を示す「SPORTS CAHNGE MAKERS」というプロジェクトを行っています。性別、時間、年齢、障がい。多様性が認められつつある現代社会でも、障壁(バリア)を感じる場面は少なくありません。そんな壁を超えていくアイデアを、次世代を担う若者から集い、テクノロジーで実現することにチャレンジしている活動です。

「集められたアイデアはコンテスト形式で、今年の8月に発表を予定しています。このような企画を通じて社会課題の解決にも意識が向くきっかけとなればと思います」

レジリエンスをもつ  -有森裕子さん
レジリエンスには、復元力や回復力という意味があります。
「まさに今日のような困難な状況でも、柔軟な発想で今できるスポーツを模索しています。最近はオンラインマラソンというのを始めました。こういったテクノロジーを駆使することで、今まで障がいや国といった壁で参加できなかった人が、参加することができる。誰一人取り残さないという、SDGs的な発想につながると思っています」
カンボジアへ実際にいけなくても、オンラインでトレーニングを教えたり、心のふれあいを絶やさない有森さん。まさにこのコロナ禍をレジリエンスを発揮して乗り越えている姿で参加者に刺激を与えました。

スポーツで世界とつながる  -神保康広さん
スポーツにはいかなる差別もあってはならない。けれど世界を見ると宗教や文化など様々な違いが差別に結びつく場面もあります。実際に途上国で活動をしている神保さんは「スポーツで世界を一つにしたい。特に途上国などなかなか手が届かない場所でそのチカラを発揮したい」とご自身の思いを語りました。
「マレーシアに行ったときに出会った子ども達が無事に仕事を見つけ結婚して家庭をもったり、なかには指導者になっている人もいます。今でも”同志”と呼んで交流しています」

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目標を設定しそのために努力したり、仲間と協力しコミュニケーションをとるという姿勢は、生きていく上で重要なスキルです。スポーツに真摯に打ち込むことでそのチカラを養い、時間や国をこえて自分たちの経験を伝えているお三方の話から、改めてそのことを学びました。


最後に、note上で募集していた、視聴者の方からの感想をご紹介させて頂きます。

Tom Gakky_01 さん

ご参加頂き、ありがとうございました!

▼アーカイブはこちらから

MC:本仮屋 リイナさん(フリーアナウンサー)
主催(共催):パナソニック株式会社、独立行政法人 国際協力機構(JICA)
公益財団法人 日本オリンピック委員会(JOC)

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