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自分自身と向き合うこと、これを忘れてはいけない|#思い込みが変わったこと

こんにちは、ソウゾウノート編集部です。
3月25日(金)からnoteコンテスト「#思い込みが変わったこと」が開催されています。

今回のnoteコンテスト「#思い込みが変わったこと」では、多様な価値観や生き方・考え方があることを、コンテストを通じてみなさんといっしょに共有しあったり、考えたりしたいと思います。

今回は、フェミニズムの視点でこれからの社会を考える学生団体「imI(イムアイ)」のメンバー、内田真帆(うちだ・まほ)さんの「#思い込みが変わったこと」をご紹介いたします。内田さんの「外見至上主義の克服」のきっかけとは。

 「imI(イムアイ)」についてはこちら

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「結局、人は見た目だよね」

耳がタコができるくらい聞いたことがあると思います。
今でも「私らしさがいちばん!」と思うこともあれば、「自分のここがやだな」と悩むことがあります。私は、imIのメンバーとの会話の中で、初めて「ルッキズム」について真剣に考え、自分に向き合えたかもしれません。ここでは、そこから導けた結論とともに、私目線の「外見至上主義の克服」を共有できたらと思います。


コンプレックス

私がはじめて、「コンプレックス」というものを認識したのは中学校一年生でした。「好きだから」という理由で着ていた洋服も髪型も、気がついたころには「コンプレックスを隠したいから」という理由に変わっていました。もちろん思春期だからしかたない、と終わらせることもできます。

けれども、見た目を気にしすぎるあまり、マスクを体の一部かのように身につけていた中学生の私にとっては、思春期を理由に片づけられるほど単純な問題ではありませんでした。

当時の私は、俗にいう「マスク依存症」でした。運動部の厳しい合宿中や体育祭でさえも、マスクを一瞬たりともはずしません。同級生からの、見た目や身体的特徴に対するいじりやSNSへの悪口の書き込みは精神的に辛いもので、マスクをはずせなくなるきっかけとなりました。つけていることへの「安心感」と、それ以上に、はずすことへの「恐怖心」があったと思います。

しかし、誰かに相談したら気持ち的に楽になるとわかりながらも、その行為は自分のコンプレックスを自らさらすことになります。そのため、自己嫌悪に陥るたびに、痩せる方法や目を大きくする方法、鼻を高くする方法、ありとあらゆる自分のコンプレックスを変える方法を探しました。

SNSの加害性

そんな私をいちばん苦しめたのは、SNSの存在でした。いいねの数やコメントの内容で他者から安易に見た目が評価されるSNSの使用をきっかけに、「可愛くないと価値がない」と無意識に思い込むようになりました。

しかし、どんなにメイクを練習しても、髪型を変えても、SNSで見る「あの子」にはなれない。ある日気づいたときには、その苦しみは自分の見た目に対する嫌悪から、自分自身に対する嫌悪へと変わっていました。

マスク依存症からの克服

マスク依存症の克服は、その苦しみとは反対にあっけないものでした。中学の転校を気に、マスクをはずしました。もちろん、身体的特徴に対する陰口が一切なくなったわけではありませんでした。どこのコミュニティでも、人を見た目で判断する心無い発言は消えません。学力偏差値を文字った、「顔面偏差値」といった言葉さえもあります。

しかし、ひとつわかることは、マスクをはずすことで、少し自分自身を好きになれた気がします。加えて、「見た目」を通して、自分に向き合うこと、葛藤することは、辛くて痛いものです。けれども、その先には他者への優しさが待っているのではないでしょうか。

整形やダイエットには肯定的ですし、成功すれば、自信がつき、自分を好きになるきっかけにもなり得ます。
だけど、それ以上に、自分のコンプレックスと向きあったり、葛藤したりする過程がいちばんたいせつなのではないでしょうか。もしかしたら、ルッキズムや外見至上主義から逃れることはできないかもしれないし、

どんな人も、一度は被害者になるかもしれない。
だけど、だからこそ、その痛みに一人ひとりが向き合うことで、その「痛み」は「優しさ」に変わり、「外見に囚われない社会」がその先に待っているのではないか、私はそう確信しています。

世界は想像以上に広く、多様なものです。アジア圏では美白がビューティースタンダードであるのに対して、北米では焼けた小麦肌がスタンダードにあることもあります。

つまり、美の基準は国や文化、一人ひとり異なります。
私はカナダ留学を通して、自分らしさという個性を磨く美しさを学ぶことができました。
SNSで見る理想像を追求する以上に、私にしかない美を大切にすることが、なによりも重要です。
もちろん、未だに他者と自分を比べ、落ち込むことは幾度となくあります。そのたびに、自分自身と向き合うこと、これを忘れてはいけないことを、
私はimIのメンバーから教えてもらいました。

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