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清潔で快適な空質で、世界中の人々を笑顔にしたい。

「子どもの頃、いつも寝る前に聞く父の話が好きでした。月の重力の話、宇宙のはじまりの話、生物の進化の話...。話を聞くたびに、ああ、こんなことがあるんだ!と驚き、心がときめいたのを覚えています」。好奇心旺盛だった飯田佳奈子は、知らないことに出会うと、父や母に聞いたり、図書館に行って本を読み漁った。そして、飯田の好奇心を刺激したあらゆる事象がすべて科学で解き明かせることを知ると、瞬く間に科学に魅入られていった。

高校時代は化学に熱中し、より深く学べる環境を求めて、大学、大学院へと進学した。生命・応用化学系を専攻し、有機合成化学分野で新しい抗生物質の合成・評価に取り組む。一方、研究の傍で6年間続けたアルバイトを通して、いまの仕事につながる経験をした。アルバイト先だった焼き鳥屋で、飯田は店いちばんの腕前と言われるほどになっていた。「お客さまに焼き鳥を渡すと、『いつも美味しい焼き鳥をありがとう』と、笑顔を返してくれるんです。その笑顔が嬉しくて、やりがいってこういうことなんだと実感しました。そして、就職するなら、自分の頑張りが人の笑顔になる仕事がしたい、世界中の人々の笑顔につながる仕事につきたいと思いました」。

就職活動中、現・パナソニック株式会社 空質空調社が掲げる「空気・水の環境事業でくらしを支え、快適で永く健やかに過ごせる社会の実現」というビジョンの言葉に目が止まった。空気と水に関わる製品なら、世界中のすべての人を笑顔にできる。まさに自分のやりたいことができる会社だと思い、入社を決意した。

入社後は、希望していた研究開発部門に配属され、大型空調設備「エアハンドリングユニット」の進化版、「エアハン次亜」の研究開発に取り組んだ。大型空調設備に、次亜塩素酸ユニットを組み込み、除菌機能を付加することがテーマ。先輩のサポートのもと、試験→考察→共有の流れを一通り学んでいった。そして配属から2カ月後には、耐久試験の考案から実施までを担当することになった。この試験は、次亜塩素酸ユニットに入っているフィルターが10年間持つかを検証するもの。実際、10年をかける訳にはいかないため、次亜塩素酸にフィルターを浸し、次亜塩素酸の濃度を高めたり、温度・湿度を上げて劣化を早めることを考案した。「まわりの方に相談しながらも、自分で試験を考えて推進できたことは、自信になりました」。

現在は、次亜塩素酸 空間除菌脱臭機「ジアイーノ」を進化させるための研究開発に取り組んでいる。「ジアイーノの除菌脱臭効果は、お部屋の空気を清潔にしたり、ペットのニオイや料理臭、体臭などを消すことができ、とても価値のあるものですが、さらなる便利さや性能の向上をめざし、さまざまな試験を行っています。試験のたびに新たな問題が起こり、一つひとつ原因究明と対策を進める日々です」。これと並行して、新事業や新商品につながる新規テーマの創出という仕事もある。これは部署のメンバー一人ひとりが新たなテーマを探して研究する取り組み。飯田は、自身の研究テーマを既に見つけ出し、数年後に商品化され、お客さまを笑顔にすることを夢見ながら日々研究に取り組んでいる。「まだ世の中の誰も知らない、新しい現象・技術を探求できることに、この仕事の魅力を感じています。また、試験の結果を考察するなかで、論文の調査や社内で知見を持っている方々に話を聞いたりして、原因が明らかになっていく過程もたのしいです」。

飯田に、これからの目標と夢を尋ねた。「パナソニックグループは、充実した社内研修、社外研修、生涯にわたるさまざまな成長支援制度など、やる気次第で成長できる環境が整っています。私は、この環境を活用して、研究開発をマネジメントできる立場をめざしていきたいです。そして、室内の空質をより快適にできる製品をお届けして、世界中のお客さまを笑顔にしたい。私が見つけたテーマで、この星が清潔な空気に満ち溢れ、どこでも深呼吸したくなるような世界をつくることができたら素敵だと思っています」。

<プロフィール>

飯田 佳奈子(いいだ かなこ)
研究開発
パナソニック株式会社 空質空調社
2022年入社 工学研究科卒

趣味は読書。自己啓発本や青木美智子の小説が好き。歩くことも好きで、友人と自然を感じながら散歩した時やカフェ巡りした時に幸せを感じる。最近ハマっているのはビリヤードと、お粥をいろいろな味にアレンジして食べること。好きな言葉は、「初志貫徹」。

新しい空質技術の研究開発で、
幸せの、チカラに。

◆パナソニックグループ採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時(2024年9月)のものです。