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設備のチカラで、家をより快適な場所にしたい。

鈴虫の鳴き声の分析、義手楽器の開発、触覚再現の研究、磁気ホログラムメモリの研究。これらは、白坂誠浩が学生時代に経験してきたことの一部である。一貫性がないようにも見えるが、白坂にとってはすべて興味を掻き立てられるものだった。「高専で電気電子工学、大学院でコンピュータサイエンスを専攻していたのですが、興味があることはやってみようという気持ちが強くありました。だから授業や研究の他にも、インターンシップやモノづくりコンテストなど、興味を惹かれたことには積極的に参加していました」。コンテストではチームで開発に取り組み、常に太陽の方を向くハンガーをつくって優秀賞を受賞。自分がやりたいと強く思ったからこそ、夢中になって取り組むことができ、受賞という結果を残すことができた。

興味があることを追求するおもしろさ、そして好きだからこそ最大限の力を発揮できることを実感していた白坂。就職活動でも自分の興味を大切にし、好きなことを改めて整理。行き着いた答えは、家だった。「読書をしたり、何かをつくったり、家のなかで過ごす時間が長かったので、家が大好きだったんです。また家は誰もが必ず帰る場所なので、そこを快適で落ち着く場所にできたら、多くの人の幸福度を高められると思いました」。

これまでの経験や学んできたことを活かし、家を快適にできるモノづくりがしたい。そんな白坂の想いと合致したのが、パナソニックの配線器具である「リンクプラス」やHEMS(Home Energy Management System)の「AiSEG」といった住宅設備だった。配線器具とは、家の壁に付いているスイッチやコンセントのこと。「リンクプラス」は、スマートフォンや「AiSEG」と連携させることで、照明の遠隔操作やセンサーによる制御を可能にするなど、家の快適さや利便性をより高める機能を備えている。「自分のやりたいことは、まさにこれだと思いました。配線器具はほぼすべての家に必要なもので、価値の高い商品を提供できれば、多くの人の幸せに貢献できます。また配線器具を長年手がけてきた、パナソニックの高い信頼性にも魅力を感じました」。

現在は商品企画としてIoT配線器具を手がけている白坂だが、入社前は技術職を志望し、設計開発としてキャリアをスタート。その経験が、商品企画に興味をもつきっかけとなった。入社後まずは先輩の元で「リンクプラス」の設計開発の一部を担当。やりたいことに携わる充実感と同時に、配線器具を手がける難しさを思い知る。「回路のしくみも、そこに使われる部品の重要性も、学生時代に経験していたものとは全く異なりました」。配線器具はお客さまの家に備え付けられるため、容易に変えることはできず、性能・安全性ともに厳しい評価基準をクリアしなければならない。白坂には新たな知識や技術の習得が求められた。「壁にぶつかった時は、部署の先輩はもちろん他部署の先輩たちにも相談でき、考え方や参考にできる資料など、みんな丁寧に教えてくれました。研修制度も充実していますし、自分次第でいくらでも成長できる環境が整っています」。

商品企画へ興味が湧いてきたのは、入社3年目の頃。経験を重ねるなかで、新たな想いが芽生えた。つくり手として、お客さまの要望や市場のニーズをもっとダイレクトに知りたい。そして、その声に応えられる商品を企画から手がけたい。「人を幸せにできる商品を生み出すために、これまでの経験を活かして自分がどこまで貢献できるのか、挑戦してみたくなりました」。興味を掻き立てられたら、行動に移すのが白坂のスタイル。自ら異動を志願し、現在は商品企画として「リンクプラス」を中心に担当している。

白坂の役割は「リンクプラス」をさらに進化させ、価値を高めていくこと。そのためには、快適さや利便性の向上はもちろん、社会課題の解決も重要なテーマとなる。たとえば近年は共働き世帯がふえ、家事や育児との両立が課題になっている。「スマホやスマートスピーカーによる、照明やエアコンの制御は家事の効率化になりますし、スマートロックによる鍵の遠隔管理は、お留守番をするお子さまの安心安全につながります。配線器具を含めた住宅設備にできる社会貢献の可能性は大きく、だからこそやりがいも大きいです」。また、住宅設備である配線器具はハウスメーカーやディベロッパー、工事業者など関わる人が多くなる。「幅広いニーズや意見を取りいれながら、それに応える商品を考えることはこの仕事の醍醐味のひとつです。商品企画部の他のメンバーに意見を聞くこともありますが、他部署や他社を経験してきた方などさまざまな経歴の方がいるので、多くの発見や学びがあります」。

現在、はじめて企画した商品の開発製造が進行中で、世に出た時にずっと追いかけてきたことのひとつが現実になる。しかし白坂にとって、それは入口に過ぎない。「未来を見据えた商品のアイディアはありますが、いまの技術ではまだ難しいことも多く、将来の技術で実現したいと考えています」。奥深い配線器具の世界に、白坂はすっかり惚れ込んでしまった。「この先もずっと配線器具を手がけ、より人を幸せにできる商品をいくつになっても追い続けていたいです」。

<プロフィール>

白坂 誠浩 (しらさか まさひろ)
商品企画
パナソニック株式会社 エレクトリックワークス社
2021年入社 コンピュータサイエンス専攻卒

趣味はバイクのツーリング。風を切って走りながら、どういう景色が気持ちいいか、どんな匂いを感じるか、自分はどういう空気感が好きなのかなど感性を研ぎ澄ますことが、家の快適さを考えるヒントになる。もちろん家で過ごす時間も大好きで、快適な自宅で読書やゲームに没頭する時間が幸せ。

「住宅設備の可能性の追求」で、
幸せの、チカラに。

◆パナソニックグループ採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時(2024年9月)のものです。