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失敗は学びの機会。シャイだった私がパナソニックを宣伝する立場に

パナソニック株式会社note編集部です。

今回は、パナソニックのブランド部門で働くヘイル ケイトリンの「#あの失敗があったから」をご紹介いたします。

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こんにちは。パナソニックのヘイル ケイトリンです。

パナソニックとnoteが主催する投稿コンテスト「#あの失敗があったから」が5月24日にスタートしました。今回は、パナソニックで働いている私の「#あの失敗があったから」をお話しします。


「ありがとう」のたった5文字が言えなくて

「#あの失敗があったから」のテーマを聞いたとき、最初に思い出したのは17歳のころのこと。私はアメリカのニューヨーク州にある小さな街から、2週間の短期留学で日本を訪れていました。

当時の私は、人の目を見て話すことすら難しく感じるほどシャイ。日本語もほとんど話せなかったので、周りの人たちが話してくれる英語にすっかり甘えていました。

私は最終日の送別会でとても親切にしてくれたみんなに感謝を伝えるために、日本語で「ありがとう」と言おうと心に決めていたんです。それなのに、あまりに内気な私は、緊張でどうしてもその5文字が言えず……。

口は開けているのに言葉が出てこない、大失敗の瞬間でした。その悔しさに涙してしまったことを、よく覚えています。

こんなにシャイな自分とは、もうお別れしたい。いつか絶対に日本に戻り、今度こそちゃんと「ありがとう」を伝えよう。そう決めて、まずは自分に自信をつけるために一生懸命日本語の勉強を頑張りました。「私だって本当はできるんだ」ということを、自分に示したいと思ったんです。

そして5年後、22歳のとき、ひとりで日本へ引っ越し、そのまま日本の大学院に進学。日本で就職活動をして、パナソニックに入社しました。

17歳のときのあの失敗がなかったら、私は日本語を学び、日本で働くことはなかったと思います。まさに、人生が変わった失敗でした。

心から話す。相手の視点で考える

今はパナソニック全体のブランドを強化し、発信していくブランド部門に所属しています。広告やスポンサーシップ活動を通じて、パナソニックの想いや取り組みを伝えることで、多くの方に会社を深く知ってもらう。

「“パナソニックのあの商品”がいい」ではなく「“パナソニック”がいい」と思っていただけるような取り組みです。パナソニックのことを好きになってもらえたら、パナソニックの商品やサービスと接するたび、少しでも喜びを感じて頂けると信じて活動しています。

具体的に私が担当しているのは、さまざまな宣伝のためのコンテンツ制作です。パナソニックが大切にしている想い、又は訴求したい活動や先端技術を世の中の方々に伝えるために、どんな取材や撮影が必要なのかを考え、方向付けし、編集までワンストップで手がけます。

これまでは映像制作がメインでしたが、この4月からは映像に限らず、Webサイトや広告なども担当するようになりました。

伝えたい想いや目的を整理して、適切なコンテンツをつくる仕事には、もちろん周りとのコミュニケーションが欠かせません。仕事で大切にしているのは「心から話すこと」「相手の視点で物事を考えること」です。

普段のコミュニケーションもそうですが、宣伝のためのコンテンツも、心が込められた言葉が使われていないと人には伝わりません。情報だけを詰め込んだ台本をそのまま読めば、教科書のようにきれいな言葉で意味はわかりやすいかもしれない。

でも、不器用でも感情がこもっている言葉のほうが、ずっと心に届きます。だから私は日ごろの会話でも、心から話すことを大切にしているんです。

もうひとつ、相手の視点で物事を考えるのは、接する方々が多種多様だから。ブランディングやPRの仕事は、社内外のさまざまな方とやりとりをする仕事です。たとえば同じパナソニック内でも、家電をつくっている方とBtoBサービスをつくっている方とでは、見ている景色が全然違います。

そうした方々がどんな意識でユーザーに何を伝えたいのか、それぞれのコミュニケーションにどんな課題や悩みを抱いているのかをくみ取り、効果的な宣伝を考えるためには、相手の視点で物事を考える姿勢が必要になるんです。

念入りな準備で、シャイな自分をカバーする

17歳のとき、人前でたった5文字のお礼の言葉すら言えなかった私が、たくさんの方と関わる宣伝の仕事をしているなんて、自分でも不思議です。

部内には「面白いことをやってやろう」みたいなムードメーカーもたくさんいるので、控えめな私は宣伝の仕事に向いていないと思うことが今でもあります。

でも、多様な視点があるほうが、新しい気づきや発想もあり、いい広告がつくれるはず。内気な私にもできることがあると信じて、この仕事を頑張っているんです。

それでもシャイな自分が顔を出しそうになったときには、17歳のときのあの失敗を思い出します。そして、この場面を乗り越えて、また「自分はできるということ」を自分に証明したい、と思うんです。

とはいっても、気の持ちようだけでカバーできる場面ばかりではありません。ちょっとしたディスカッションでうまく意見が言えない……なんてことも日常茶飯事です。

人前に出るのも初対面の方と話すのも苦手だからこそ、コミュニケーションの準備は念入りに。言いたいことを箇条書きにして整理したり、その中で特に伝えたいメッセージを絞ったりするなど、きちんと備えて臨むようにしています。

たとえば、入社式では1000人くらいの前で、新入社員代表のひとりとして挨拶する大役を任されました。誰もいない会場で前日リハーサルをしているときでさえ、あまりの緊張に声がふるえ、人事の方に心配されてしまった私。

でも、何度も練習して話す内容を頭に入れたうえ、どれだけドキドキしていても笑顔を絶やさないことを心がけました。そのおかげか、周りからは「とても素晴らしくて印象的だった」と言ってもらい、本当にうれしかったです。

ただ、どんなに準備をしてもコミュニケーションが上手くできなかったこともあります。そのときの印象的なエピソードをお話しします。

あの失敗があったからわかる、臆さず伝えることの大切さ

入社3年目のとき、あるプロジェクトを推進していて、社内のふたり、AさんBさんから異なる意見を主張されました。私はふたりの間に立っていたため「AさんとBさんの意見が違うので、すり合わせましょう」と言ったのですが、AさんとBさんは「いや、ふたりとも同じ意見です」とおっしゃる……。

ふたりがなぜそう思ったのかを何度も何度も考えました。

私は「日本語が母国語じゃないから、私の理解が間違っているのかも」と思ったり、思い違いの原因を探したり、相手の視点から状況を考えたときには同じことなのでは?と自分で理解しようしたり……。そう悩みながらも、あいまいなままやり過ごしてしまいました。

でも、もう少しプロジェクトが進んでみたら、やっぱりAさんとBさんは違う意見を持っていたため、トラブルが発生したんです。

「あれ? 違うんじゃない?」と思ったときに引き下がらず、自分の理解に自信を持ってきちんと確認して状況を整理する勇気があれば、もっと早く手が打てたのに! 引っ込み思案な自分を後悔して、関係者のためにも言うべきことは言おうと思い直した出来事です。

失敗は学びの機会。ジャンプアップしよう!

こんなふうに、いまでも毎日のように大小さまざまな失敗をしています。だけど、失敗は学びの機会。しくじったことを思い出すたび、その出来事で学んだこともセットで思い出せます。

「苦しい」「恥ずかしい」と思うだけではネガティブなままだけど、「悔しい」「次こそは」と思えれば、その失敗は学びや原動力にもなりえます。何かをできなかったとき、できなかった自分を責めて落ち込むだけでは終わらないこと。悔しさが、自分を前に進ませてくれるんです。

もちろん、失敗が怖くてしり込みしてしまう自分もいるんですよ。そんなときは、自分が1年後にどんなスキルや知識を身に着けて、どんな風に働いていたいのか、というなりたい姿を想像しています。

その目的地にたどり着くためには、きっと必要な試練と学びがたくさんあると思います。そうやって目標から逆算してみれば、いま失敗をしてしまったとしても、次のステップに到達するための助走のように感じられるはず。

日々失敗を重ねながら進むのは、そのぶん速度は少し遅くなるかもしれませんが、それでも、みずからの経験を重ねて土台をつくることのほうが、私は大切だと思っています。

<プロフィール>

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ヘイル ケイトリン
ニューヨーク州生まれ。早稲田大学大学院を卒業後、2016年パナソニックに入社。現在(21年6月)、ブランド部門で広告やスポンサーシップ活動を通じ、パナソニックの想いや取り組みを伝えるための活動を推進中。

◆パナソニック採用HP

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「#あの失敗があったから」コンテスト開催中

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