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デザインという大切な財産とともに、お客さまの安心を守りたい。

パナソニックには多種多様な商品がある。そのプロダクトデザインを守るために、意匠の権利取得、保護、模倣対策などを行うのが駒﨑久美子の仕事だ。「ここではパナソニックグループの全商品の知的財産に関する業務を扱っています。私はそのなかでも主にパナソニックサイクルテック(株)の担当です。自分の趣味が自転車ということもあって、最初に担当をいただいた時は本当に嬉しかったですね」。パナソニックの自転車と言えば、電動アシスト自転車。その技術的コアとなる、バッテリーとモータとフレームのすべてを自社開発・製造しているのは、国内でもパナソニックだけだ。「この3点の権利を他社に侵害されない、侵害しないように日々、他社の意匠権調査、他社の商品情報収集などをして、パナソニックの技術を守っています」。

お客さまに安心して買っていただける商品を世に送り出すために、法の専門家として貢献するのが知的財産という仕事。「この仕事は、パナソニックブランドの信頼につながっているだけでなく、未来のデザインやモノづくりそのものにも関わっています。自分たちの商品がお客さまの生活スタイルを変えて、やがて社会まで変えていくかもしれない。そう考えると、毎日ワクワクしています」。

さらに彼女は、現在の部署に籍を置いたまま、別の部署にも所属して仕事ができる「社内複業」制度を利用し、本社採用部門でも働いている。そこで採用と、障がいがあっても働きやすい環境づくりに取り組んでいる。「障がいのある社員が思っていること、要望などをいち早く社内に伝え、その理解を広めること。それが障がいのある社員のひとりである自分の使命だと思って始めました。パナソニックにはたくさんの事業部がありますから、すべての声を拾い上げ対応するのは簡単ではありません。でも、障がいによる働きにくさを改善するスピードは少しずつ早くなっていると感じています。まだまだこれからですが、多様性推進に当事者が関わることの大切さを証明できていると思います」。また、障がいのある社員の先輩として、学生との個別相談等にも関わるとともに、障がいのある社員のネットワーキングで事務局メンバーとしても活動している。

彼女が思い描く未来の自分。「目まぐるしい技術の変化、デザインの流行、はびこる模倣品に対して常にアンテナを張り巡らせ、パナソニックのモノづくりを法の力で守るのが私の仕事です。開発やデザインの人と密に連携して、もっと信頼されるプロフェッショナルになりたいですね」。

その夢には続きがある。「いつかはユニバーサルデザイン商品の開発に関わりたいんです。障がいのある社員のネットワーキングを活用し、その知恵がたくさん詰まった商品はきっと、これまでにない価値を持ったものになるはず。それを私たちがつくったんだって胸を張って紹介したいんです」。

<プロフィール>

駒﨑 久美子(こまさき くみこ)
知的財産
パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
2005年入社 社会福祉学部卒
障がい種別:聴覚障がい
*補聴器を使用しているが、音を感じられる程度で内容は判別できない。普段は口話、筆談、手話を使用。

自転車の公認審判員の資格を持っており、休日には自転車レースの審判に出向くなど、基本自転車に関わる生活。将来、デフリンピックで国際審判をするのが夢。

◆パナソニック採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時のものです。