誰かが喜ぶ顔に、導かれている
人生で「働く人」について考えた一番古い記憶は、小学6年生の頃のものだ。
6年生の運動会で腰を痛めた私は、整形外科にしばらくマメに通っていて、そこの先生となんでも無い話をしながら、少しずつ腰を治していく治療をしていた。
とはいえ重症でもなかったので、痛みは数週間もするとすっかり治る。2週間後は修学旅行だ。
「先生、ありがとうございました。これで修学旅行も安心して行けます」
そうは言ったけれど、私自身ひねくれた子供だったのでそこまで修学旅行が楽しみだったわけでもなく、ただ、