見出し画像

グローバルに活躍できる、調達の次世代リーダーになりたい。

「クルマやロボットのような大きなものではなく、そのなかで働いている小さな電子部品に興味がありました。見えないところで、社会やくらしを支えているって、素敵だなと思ったんです」。

福田友梨は、就職活動の指針となった想いをそう語った。そして、大学院で機械工学を学んでいた福田は、電子部品のモノづくりに携わることで、自分の技術力がより広く社会に反映できると考え、パナソニックのデバイスソリューション事業部に生産技術としての入社を希望した。生産技術を選んだのは、ものをつくるよりも、そのものを世の中に届けるための生産設備をつくる方が、社会へより大きな貢献ができると思ったからだ。

入社後は、希望通りのデバイスソリューション事業部に所属。京都にある宇治工場の生産設備の設計開発を担当し、チップ型導電性アルミ電解コンデンサなどの生産ラインを稼働させた。入社5年目には、宇治工場の生産設備を増強する大規模プロジェクトがあり、そのリーダーを任された。ベテランの先輩方との意見調整や他部門の方との折衝など一筋縄ではいかないこともあったが、無事やり遂げることができた。

実際に設備が稼働した時は、達成感があった。しかし、入社以来、福田のなかにずっとあった、ある想いを打ち消すことはできなかった。「この仕事って、本当に私に合っているのだろうか?」。

福田は、ひとりで図面を引いている時よりも、現場の人たちと話をしている時の方がたのしかった。まわりに、生産技術の女性の先輩が少なかったことも大きかった。「将来的な自分のキャリアをイメージできなかったんですね。年齢もちょうど30に差し掛かったところだったので、転職というか、新しいキャリアを始めるなら今しかないと思ったんです」。

ただ、これまで一緒に苦労を乗り越えてきた先輩の存在。ここまで育ててくれた、上司。それを思うと、「他社へ転職するよりも、社内で新しいチャレンジができる場所を探そう」。「同じデバイスソリューション事業部のなかだったら、これまでやってきた自分の経験や知識が活かせるのではないか」と思った。意を決して、上司に想いを伝えた。上司やまわりからは、新しいチャレンジに対して厳しいことを言われることもあったが、新しい道を進んでみたいという強い想いに、最後は上司も背中を押してくれた。

福田は、今、デバイスソリューション事業部の調達戦略部に所属。兵庫県の但馬工場で生産している車載用パワーインダクタの材料の契約業務を担当している。その内容は、新規購入先の開拓や新製品の材料購入先決定、購入先との価格交渉に及ぶ。具体的には、事業計画で決まった年間の材料購入金額を目安に、材料価格削減目標の企画を立案。目標達成に向けて購入先との交渉や、社内に向けて、品質を落とさずに廉価な部材を使用するVE (バリューエンジニアリング)の導入推進などを行っている。

新規購入先の開拓では、こんなケースもある。シンガポールの工場でつくる製品の材料を、日本の会社から購入すると輸送費がかかるため、日本の会社にシンガポールに進出していただく。その交渉役も福田が担当し、2年がかりで成就させた。

「契約の仕事は、私自身の交渉が事業部の利益に直結するため、責任も大きいですが、経営貢献の実感が得られ、大きなやりがいを感じています。また、購入先や海外拠点を含む社内他部門との折衝も多く、人と関わることが好きな私にとって大きな魅力です」。

福田に、この仕事で大切にしていることを聞いてみた。「購入先との信頼関係ですね。一方的に価格交渉を行うだけではなく、困った時にはお互いに支え合えるパートナーシップを築いていきたいと思っています。購入先とは、会社を代表して折衝していますが、私を信頼してもらえるような関係づくりが目標です。そして、『また福田さんと仕事がしたい』と言っていただけるようになりたいと思っています」。

生産技術から調達へ、職種を変えて新たな道を歩みだした福田は、今、どのような想いで仕事と向き合っているのだろうか。「毎日、たのしく仕事ができることの幸せを実感しています。新しいチャレンジをしたいと思った時、社内で別の道を探せるパナソニックグループで良かったなと思うことも。また、生産技術での6年間は、決して遠回りではなく、これまでの経験があるからこそ今があると思っています」。

そんな福田に、将来の目標を聞いた。「次のステップとして、調達の中でも購買業務にチャレンジしたいですね。そして少しずつ業務の幅を広げ、調達のスキルを高め、いつかグローバルに活躍できる次世代リーダーになりたいです」と、力強い言葉が返ってきた。その表情は、将来のビジョンが描ける歓びに満ち溢れていた。

<プロフィール>

福田 友梨(ふくだ ゆり)
調達
パナソニック インダストリー株式会社
2013年入社 工学研究科卒

大学院時代は、往復4時間の遠距離通学をしながら、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)膜の研究に専心した。趣味は旅行で、特にシンガポールは思い入れが深い。

◆パナソニックグループ採用サイト
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時のものです。


みんなにも読んでほしいですか?

オススメした記事はフォロワーのタイムラインに表示されます!