パナソニック社員3名がそれぞれの家族観について「問いと対話」を実践してみた
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パナソニック社員3名がそれぞれの家族観について「問いと対話」を実践してみた

パナソニック_ソウゾウノート

パナソニックは、10月25日に問いと対話をテーマにしたメディア『q&d』を創刊しました。『q&d』は、一人ひとりが自分にあった理想のくらしを見つけるときによりどころとなる「問い」を立て、読者のみなさまと共有していきます。

創刊特集は「理想の家族ってなんだろう?」をテーマに掲げています。テレビ番組やCMで描かれる家族像は、お父さんとお母さんがいて、子どもが1人か2人いて、ペットを飼っているといったものでした。しかし、実際の家族はもっと多様で、理想もそれぞれ異なるはず。改めて家族について考えてみようと、記事を掲載しています。

創刊を盛り上げるべく、「これからの豊かなくらしとは何か」を問い直し、モノ/コト問わず具現化をめざした事業開発を行っているパナソニックのデザインスタジオ『FUTURE LIFE FACTORY(以下、FLF)』が運営している社内ラジオに、q&d編集部メンバーの松島が出演。
FLFのメンバーと共に「家族」について問いを立て、対話を行いました。

大嶋 佑典 (おおしま・ゆうすけ) / 3rd TIME
パナソニックデザイン本部FUTURE LIFE FACTORYのOBで『3rd TIME』を提唱するのんびり屋のデザイナー。サーフィンも仕事も家庭も楽しみます!! 好きな事を存分に楽しみながらイキイキ働ける社会をめざし「はたらいき方事業」を検討中、いつでも、どこでも、誰とでも、働ける仕組みづくりを実践中。その為に、身近なワーケーション=マイクロワーケーションを社会実装すべく、日々色々な場所を仕事場にしています。

白鳥真衣子 (しらとり・まいこ)/ YOUR NORMAL
パナソニックデザイン本部FUTURE LIFE FACTORYにて、個”性”に注目し自分らしく生きる選択肢を提供する『YOUR NORMAL』を推進。いろいろな価値観を知るを名目に、人間観察とおしゃべり好きなデザイナー。最近はVR世界にも出没。いい意味で社会や常識の枠組みにとらわれない生き方を目指して、自分に問いかけ中です。

松島 茜 (まつしま・あかね)/ q&d編集部
パナソニックのコーポレート広報部門にてイベント、セミナーを担当した後、q&d編集部員として創刊に携わる。初回特集では「拡張家族」「家族と共につくる自分らしさ」をテーマに記事を執筆。テンションは低いがおしゃべり好き。問いのアンテナを高めるべく、日々マイペースに奮闘しています。

家族でしか共有しない時間ってある?

松島: 今日はよろしくおねがいします。いくつかテーマを用意してみました。まずは「家族でしか共有しない時間ってある?」について話してみたいと思います。まず、私から話してみますね。「これは家族でしか共有しないかも」と思ったのは、自分に起きた些細な良かったことや嬉しかったことを話したり、お祝いしたりすることです。

これはq&dのリリース準備の最中にあったエピソードなんですが、上申のためのプレゼンが無事に終わったあと、編集長の橘さんが「今日はお寿司買って帰って家族で打ち上がる」と言っていて、喜びを共有するのっていいなと感じたんですよね。

これまでだったらプロジェクトメンバーで飲みに行けていたけれど、今はなかなか難しいじゃないですか。自分だけの小さな達成感って、友達に伝えるほどでもないかなと遠慮してしまうし、私は家族でしか共有しない話題なんじゃないかと思います。

白鳥: なるほど、私も「今日、仕事がうまくいったんだよね」とはわざわざ友達に報告しないですね。最近結婚された大嶋さんは、そういった報告をパートナーにします?

大嶋: 僕はパートナーや家族に限らず、友達にもそういった報告をしますね(笑)仕事の喜びは同僚や同業の友人に話すし、趣味における喜びは同じ趣味の仲間に話すので、自分の場合は喜びやお祝いも「家族だけと共有するもの」って感じではないかも。

結婚に対するイメージは?

大嶋: 「結婚=家族」かどうかについても話してみたくて、お二人は結婚についてどういうイメージを持たれていますか?

松島: 自分の場合、パートナーと結婚しても、子どもが家族に加わるまでは何も変わらないんじゃないかなと思っています。パートナーと一緒に住んでいる状態と、結婚して一緒に住んでいる状態との違いはほとんどないのではと思います。

大嶋: 僕は結婚について、ものすごく悩みました。結婚することで、人付き合いやご飯に行く機会などが減るのではないかって思っていたんですよ。

 松島: 私の周りでもそういう声はよく耳にします。

 大嶋: なぜか「3年くらい付き合ったら、結婚しないと」というプレッシャーが出てきませんか?周囲からも、相手からも、自分からも。一緒にいたいのに、そうしたプレッシャーに応えないと一緒にいられなくなってしまう。これはいわゆる「幸せな家族像」のイメージがあることで起きているんじゃないかと思うんです。

ただ、今はそれが崩れてきていると感じます。

FLFでも「自分に最適な幸せとは何か」をテーマにあげたことがあります。そのときは、白鳥さんには漫画も描いてもらいました。

白鳥: テレビや雑誌等で描かれている「幸せ」はイメージできるけれど、それを自分に当てはめると、ギャップを感じるという話をしましたね。 

自分に適した幸せという話だと、私は結婚に対してネガティブなイメージがあったんですよ。ただ、子どもはほしいと思っていて。養子縁組等の制度もありますが、結婚していない状態で制度を利用しようとしても、いろんな制約があって実現が難しいんですよね。

フランスのように婚姻制度以外にも社会保障としては婚姻関係と同等の保障が得られるパートナーシップ制度があれば、「自分に最適な幸せ」は選びやすくなるのかも。

正直、結婚って社会的なメリットある?

大嶋: 現状、結婚する利点ってどんなことがあるんでしょうか?

松島: 例えば、パートナーが倒れて病院に運ばれたとして、配偶者や親族じゃないと面会が許されない場合もありますよね。そういう場面で、「夫が倒れました」って言うのと「彼氏が倒れました」と言うのって少し与える印象が違う感じがしませんか?

白鳥: たしかに、法的に定められた続柄であるかどうかと、社会的な信頼度は関係ありますよね。姉に子どもが生まれて、まだ生後2〜3ヶ月なんですが、子どもが保育園に入るための「保活」をしてるんです。

提出が必要な書類の各欄に自分と夫、祖父母の情報まで書かなければいけないらしくて。その話を聞いたときに、社会の様々な場面で法的に保障された続柄か否かで判断されているんだなというのを感じましたね。

 大嶋: なるほど、社会側が必要としてるということですね。
家族になる本人たちの間だけを考えたときに、家族であるための契約って必要なんでしょうか。例えば、松島さんがちょうどq&d で取材をされていた「拡張家族」はどうなんでしょう? 

松島: 拡張家族は、入るときに「家族になりますか」という意志確認がマストだと聞きました。しかし生活上のルールはあまり決めてなくて、都度話し合うみたいな感じだそうです。

関係性の濃さや親しさも個人で持っている基準が違うので、一つに決めてしまうことで息苦しくなったり傷ついたりする人がでるかもしれないからあえて決めていないとお話されていました。

大嶋: いいですね、、僕は拡張家族のような形ってすごく良いなと思うんです。あとは、結婚のような契約があることで、離れるのが大変になるっていう側面もあるんじゃないかと。

白鳥: 先程話したフランスのパートナーシップ制度は別れの面で、結婚との違いがありますね。結婚している場合、離婚の際には裁判所の介入が必要で、一方パートナーシップ制度は書面手続きのみで関係を解消できるそうです。一緒にいるために、関係の終わりまで考えて選択することは大事かもしれません。 

松島: 難しいですね。一方で、結婚は「簡単に切れない」という点が安心感につながっている気もします。「この人は簡単に他人にはならない」って思えるというか。

白鳥: 契約ですもんね、そういった考え方も確かにありそうです。ちょうどイベントを見てくださってる方から「結婚は選択できる社会保障の一つ」というコメントも来ていますね。

松島さん(左上)、白鳥さん(右上)、大嶋さん(中央下)

家族になるために必要なことは?

白鳥: 結婚という制度がなくなったとしても、「私たちは家族になった」と言えるようになるには何が必要だと思いますか? 

松島: 今回、q&dで記事を書くにあたって、家族社会学についての本を読んだら、昔のほうが血を絶やさない意識があったという話が書かれていて。結婚相手も家で決められていて、恋愛結婚じゃない義務的な結婚が当たり前だった。でも近代になって、恋愛と生殖機能とが全部一緒に「結婚」に集約されてしまった。もともとは結婚=生物的な子孫を残す意味の捉え方が強かったんだなと思いましたね。

大嶋: 僕は長男で、「お墓の面倒を見てほしい」と親から言われることもあるんですが、今後はそういったところも変わっていきそうですね。

松島: お二人は「この人は家族だな」と思える方はいますか?以前、学生さんと家族を考えるワークショップを実施した際に、「なにもしていない無言の時間を共有できるのが家族」という意見がでていて、共感したんです。その定義だと血縁以外も含まれる感じがするな、と。

白鳥: 私の場合、付き合いが長い人や、思い出や会話量が多い人は家族のような友人だという存在に当てはまる気がします。この人にはこう言っても大丈夫だろう、こんな自分を許してくれるだろうという安心感の高い人ほど、こちらの隠し事が減って家族に近い感覚になっていきますね。そう考えると、家族になるためには共有する時間の長さが必要なのかもしれません。

大嶋: 趣味でサーフィンやスノーボードをやっていると、仲間と過ごす時間が自然と長くなります。確かにその仲間たちとは家族に近い感覚があります。

 松島: 時間の濃さもあるのかもしれないと思いました。以前、社内でワークショップをやったときにある人から聞いたエピソードなんですが。あるアーティストのミュージックビデオをファンでつくるという1日のワークショップがあり、それに参加されたそうなんです。

たった1日を一緒に過ごしただけだったけれど、その後10年くらいずっと連絡をとりあっているという話をされていて。数年一緒に働いている同僚でもそうならない場合もあるじゃないですか。なので、同じ体験をすることで濃い時間を共有することも大切なんだと感じたんです。

 大嶋: 濃い時間を共有できる体験でいうと、キャンプのように非日常な空間で長い時間をともに過ごすと、距離感がぐっと近づく感じがありますね。

仲間とキャンプを楽しむ大嶋さん

 松島: キャンプですか。行ってみたいと思いながら、初心者なのでなかなか手が出ずでした。

 白鳥: じゃあ、次はみんなでキャンプに行ってみましょう!濃い時間をともに過ごすことで、関係にどのような変化が起きるのかを実体験できそうですしね。

みなさんの家族観や家族に対する疑問を教えてください。

今回は3名それぞれの家族観を率直に語ってもらいました。共感する部分もあれば、「考えたこともなかった」という部分もあったのではないでしょうか。一人で考えるだけでは出てこない問いや意見が紡がれるのは「対話」の醍醐味です。ぜひ、読者の皆さんともこういった対話を重ねていけたらと思っています。

家族に対する疑問や、自分が理想とする家族像など、あなたが家族について考えることを#理想の家族について話そう で、Twiterにつぶやいてみてください。皆様からの声が聞けるのを、編集部一同楽しみに待っています!


▼q&d創刊への想いを語る編集長・橘さんのインタビュー記事はこちら





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