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いつの日か、海外の新興国で 製造会社を経営したい。

入社8年目の頃、家電事業での人事の仕事を一通り経験した彼は、新たな学びと成長の機会を求めて海外異動の希望を出した。赴任先は、インドの新興都市グルガオン。従業員1,500名ほどの会社の地域統括人事兼販売会社人事担当として着任した。そこで彼は、これまでに経験したことのない苦境に立たされることになる。

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「正直、どうなることかと思いましたね。赴任後の約半年間、自分の存在価値ゼロの状態が続きましたから」。彼が飛び込んだのは、グローバルで豊富な経験を持つ優秀なインド人社員がひしめく部署。日本を中心としたグローバル人事の経験しかない彼が、ぽっと入って機能する場所ではなかった。「彼らとの引き出しの数がまるで違いましたから。彼らに日本のやり方を説明しても、『何、それ?』という感じで、まったく相手にされませんでした」。しかし、彼はその状況を自分の役立ち方を見つけては提案し、小さな成果を積み重ねることで変えていった。

「赴任して10カ月後くらいですか、だんだん仕事に巻き込んでもらえるようになりました。インド人の人事トップからも一日に何度も相談を受けたり、仕事を任せてもらったり。本当の意味でのビジネスパートナーになれた気がします」。そして、有能なインド人を中心に幹部候補を育成するタレントマネジメントや、人材の評価や昇格などの統一したグローバル人事プラットフォームを構築する仕事で実績を残し2年後に帰国する。「今思えば、日本にいた頃の私は、井の中の蛙でした。大海の広さを知ったインドでの経験は、本当に身に染みました。私の希望を受け入れて、インドに行かせてくれた上司や同僚にはとても感謝しています」。

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現在は、オートモーティブ&インダストリアルシステムズ社(現:オートモーティブ社)に所属。彼が今、力を注いでいる仕事は、エナジー事業全体のリソースマネジメントだ。中国やイギリスをはじめ、世界のクルマ業界ではEV等への急激なシフトが進んでいる。その市場拡大をにらみ、パナソニックは車載電池事業を中心にかつて経験したことのない成長戦略を描いている。こうしたなか、どんな人材をどこに、どのタイミングで、どれだけ確保するかを検討し、適時適材適所に配置するのが彼のミッションだ。「今期だけでも何百名も増やさなければいけないので大変です。キャリア採用や、パナソニックの他部門からお願いして来ていただいたり、派遣社員さんに助けていただくなど、人材確保に奔走しています」。

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この仕事の魅力を彼はこう語る。「パナソニックの成長を担う事業の人事は、責任も大きく、身が引き締まると同時に大きなやりがいを感じます。また、過去に想いを込めて取り組んだタレントマネジメントで幹部候補の育成が実を結び、実際に幹部に登用された方たちから感謝されたり、異動先で活き活きと仕事をされている姿を見たりすると、何よりも嬉しくモチベーションになります」。

入社以来、人事一筋に歩んできた彼には、大きな夢がある。海外のこれから伸びゆく国で製造会社を経営することだ。「『単なるサラリーマンに成り下がるな』と、いつも言っていた祖父の影響ですかね。自分の裁量で、事業責任や一緒に働く仲間の雇用責任を全うすることは、想像するだけでチャレンジングで魅力を感じます。メンバー一人ひとりに前向きに働いてもらえる環境をつくり、会社が成長し続けられるよう常に自分をストレッチし、経営者としての重責を担ってみたいですね。苦労もめちゃくちゃ多いでしょうが」。

<プロフィール>

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大平 真也(おおひら しんや)
人事
オートモーティブ社
2008年入社 経済学部卒
地方の町で生まれ育った彼は、高校、大学と交友関係を広げ、いろいろな価値観や感情とふれあう「人と接する仕事」を糧に成長してきた。大学時代は、バイクで日本1周をしたり、ダブルスクールで日商簿記1級を取得も。休日は1歳の娘さんと遊んで過ごす。

◆パナソニック採用HP
https://recruit.jpn.panasonic.com/

*所属・内容等は取材当時のものです。



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