【noteコンテスト】#やさしさにふれて

33
やさしい先入観

やさしい先入観

出社しても朝から晩までだれとも話さずにそのまま退社することもある、いまのわたしからは考えられないことだけれど、前職はバリバリの接客業をやっていた。 大企業の人柱として最前線で老若男女を迎え撃つ日々。もちろんいい思い出もあるけれど、「あなたにいいお見合い話あるんだけどどう?」なんて声をかけてくるお節介マダムや、「個人情報保護だなんて融通がきかない!邪推しすぎ!」とわめきちらす性善説論者たちの相手をするのに疲弊して、たった2年で辞めてしまった。 最近になって、思い出す出来事が

321
取り置き

取り置き

 二十年程前、当時私がアルバイトをしていた自転車店に、一人の少年がやってきた。少年は店の隅にある、旧タイプや傷がついた自転車、試乗用の自転車などを安く売っているセールコーナーで、一台一台を食い入るように見ていた。  次の日、少年が再び店を訪れた。少年はセールコーナーを指差した。そして店中に大きな声が響き渡った。 「お願いします。あの自転車を取り置きして下さい!」 何事かと、店の奥から店長が飛び出して来た。そして少年の側に駆け寄った。少年はもう一度取り置きのお願いをした。

143
遅刻して先生に感謝された日

遅刻して先生に感謝された日

ルールとたったひとりの人間と。どちらが重たいのか。心から考えさせられたエピソード。 学校に行きづらいBくん 私の息子は小学校6年生。5年生の冬、同級生Bくんが学校に行きにくくなってることを知った。 Bくんは発達の凸凹(でこぼこ)があり授業についていけず、支援学級で過ごすことも多い。 Bくんママ「Bは学校に行くのを嫌がって嫌がって、ほんっとに大変なの…こっちも参るわ…」 息子とBくんの約束 私は、息子にこの実情を伝えることにした。息子とBくんは少年サッカーのチームメ

402
あたたかくてやさしい~息子が出会った関西のおかん達~

あたたかくてやさしい~息子が出会った関西のおかん達~

障害児をもつ親にとって、「子供の自立」はとても悩ましい課題だ。どこまで親が手を出して介助をし、どこから自力でやらせるのか・・・。その線引きが非常に難しい。できたら家族以外の人と関わり合い、たくさんの人に揉まれて生きてくことが理想だと思う。 そんな我が家には、肢体不自由の息子がいる。 幼少期から高校を卒業するまでの間、私たち夫婦は、両足と左手が不自由な息子にずっと付き添ってきた。どこに行くにも車で送迎し、上手くできないことは代わりにやってあげて、夫と二人で息子の手となり足と

293
あの女子高生は、予言者だったのかもしれない

あの女子高生は、予言者だったのかもしれない

家に帰ろうと地下鉄に乗ったら、次の駅で私の前に座っていた人が降りて、横並びの一番端の席が空いた。 ラッキー。 いそいそと、空席に座る。 電車はそこそこ混んでいるので、すぐにドア付近に立っていた人たちが空いた空間に流れ込んでくる。 私の前には、紺の制服に身を包んだ高校生らしき女の子が立った。 大ぶりな布バッグとスクールバッグを両肩に下げている。 電車が揺れるたびにやじろべえみたいに揺れるのがなんだか不憫で、「席、代わりましょうか?」と声をかけた。 「いえ、大丈夫です。座っ

562
「やさしいあなたを知っている」と伝えるのは、一つの愛情表現かもしれない

「やさしいあなたを知っている」と伝えるのは、一つの愛情表現かもしれない

──あの人は、電車の扉の位置がわかるのかな。 初めて目の不自由な方に声をかけたのは大学4年生のとき。2011年の夏。 短期インターンのために上京し、乗り換えの電車を待っていた朝だった。 田舎から出てきて人の多さに慣れず、下を向いてばかりいた。 そんな中、左右違う色の靴下を履いている女性の存在に気づいたのだ。目線を上げると、その人は白状を持っていた。 ホームの中央あたり、点字ブロックのない場所に立っていたのを見て冒頭の疑問が浮かんだ。 自分の中にうまれた素朴な疑問をほお

319
背伸びして手をのばした、あの日の花束

背伸びして手をのばした、あの日の花束

あれは私がまだ小学4年生の時。 春の終わりに、私のクラスに教育実習のT先生がやってきた。 けして目立つタイプの先生ではなかったけれど、私たちを上から見たりせず、いつも対等な立場で話をしてくれたのが印象的だった。 T先生は「手話」が得意で、オリジナルで作ったテキストを配ってくれたり、休み時間には手話で歌う童謡を教えてくれたりした。 クラスの中では手話が爆速に流行して、みんな休み時間は覚えたての手話で自己紹介を繰り返した。 ずっとこのクラスにいてほしいと、そこにいる誰もが思っ

800
#やさしさにふれて 投稿作品ご紹介03

#やさしさにふれて 投稿作品ご紹介03

こんにちは。パナソニックnote編集部です。早いものでもう11月も最終日となりました。今年は特に色々なことが起こりすぎて目まぐるしく過ぎ去ってしまった気がしますが、#やさしさにふれて に寄せられたあたたかい作品を読むと、あっという間に感じた日々も小さな幸せがあったことに気づかされます。それでは、今日も5つの作品をご紹介します! ※選考とは無関係となります。ご了承ください。 ★★★ 82歳、父からのLINE |infocus📷 さん ツールが変わっても、変わることのない家

67
【寄稿文ご紹介】#やさしさにふれて |文:ちあきホイみ

【寄稿文ご紹介】#やさしさにふれて |文:ちあきホイみ

こんにちは。パナソニックnote編集部です。 12月3日のイベント「普通って何だろう?」にご協力いただく八方不美人のちあきホイみさんから#やさしさにふれて をテーマに寄稿頂きました!さっそくご紹介します。 ★★★ 最近「やさしさ」を感じたこと。 真っ先に思い浮かんだのが、現在テレビ東京の木ドラ25枠で放送されているドラマ『30歳まで童貞だと魔法使いになれるらしい』通称「チェリまほ」の脚本に満ちている、やさしさだ。 これは同タイトルのBL原作の映像化なのだが、 主演の町

47
#やさしさにふれて 投稿作品ご紹介02

#やさしさにふれて 投稿作品ご紹介02

こんにちは。パナソニックnote編集部です。 なんとこのアカウントのフォロワーさんが1,000人を突破しました! noteでのコミュニケーションという新たな挑戦をし、このような反響を頂けるのは大変励みになります。これからもご覧頂く方との共創の場として、このnoteを活用してきたいと思います。 それでは、本日も#やさしさにふれて コンテストへの投稿作品をご紹介します。以下の5作品をピックアップさせて頂きました! ※選考とは関係ありませんのでご了承ください。 ★★★ 聞こえ

89